赤池の情報量規準(AIC)の計算方法
2017/11/06
カテゴリ:Tips
タグ:Excel
赤池の情報量規準(AIC)の計算方法を紹介します。
対応Excelバージョン
この手順は、Excel 2016・2019・2021、Microsoft365(Office365)に対応しています。
概要
赤池の情報量規準(以下AICとします)は、モデルのあてはまり度を表す統計量です。値が小さいほどあてはまりが良いとされますが、相対的な評価として用いられるため、「○以下であることが望ましい」というような基準はありません。
ここでは、統計解析事例の重回帰分析の結果を用いてAICを求めます。
定義
回帰式に定数項を含む場合、以下の式で定義されます。

回帰式に定数項を含まない場合、以下の式で定義されます。

ここでnはサンプルサイズ、pは説明変数の数、Seは残差平方和、logは自然対数です。
データ
重回帰分析の結果のうち残差のデータを用います。

計算
残差平方和はExcel 関数のDEVSQで求めます。DEVSQ関数は、指定されたデータ範囲の平均からの偏差の平方和を返します。

今回のデータは、サンプルサイズが20、説明変数の数が3なので、AICは以下のように数式を入力して求めることができます。

結果
AICは159.8417となります。

ダウンロード
この統計TipのExcel ファイルのダウンロードはこちらから → tips_10.xlsx
このコンテンツは、Excel 2016を用いて作成しています。
最終更新日:2025年1月28日
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