赤池の情報量規準(AIC)の計算方法
2017/11/06
カテゴリ:Tips
タグ:Excel
赤池の情報量規準(AIC)の計算方法を紹介します。
概要
赤池の情報量規準(以下AICとします)は、モデルのあてはまり度を表す統計量です。値が小さいほどあてはまりが良いとされますが、相対的な評価として用いられるため、「○以下であることが望ましい」というような基準はありません。
ここでは、統計解析事例の重回帰分析の結果を用いてAICを求めます。
定義
回帰式に定数項を含む場合、以下の式で定義されます。
![AICを求める数式(定数項あり)](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_1.png)
回帰式に定数項を含まない場合、以下の式で定義されます。
![AICを求める数式(定数項なし)](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_2.png)
ここでnはサンプルサイズ、pは説明変数の数、Seは残差平方和、logは自然対数です。
データ
重回帰分析の結果のうち残差のデータを用います。
![残差のデータ](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_3.png)
計算
残差平方和はExcel 関数のDEVSQで求めます。DEVSQ関数は、指定されたデータ範囲の平均からの偏差の平方和を返します。
![残差平方和を求める数式の入力](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_4.png)
今回のデータは、サンプルサイズが20、説明変数の数が3なので、AICは以下のように数式を入力して求めることができます。
![AICを求める数式の入力](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_5.png)
結果
AICは159.8417となります。
![計算結果](https://bellcurve.jp/statistics/wp-body/wp-content/uploads/2017/11/tips_10_6.png)
ダウンロード
この統計TipのExcel ファイルのダウンロードはこちらから → tips_10.xlsx
このコンテンツは、Excel 2016を用いて作成しています。