決定係数の計算方法
2017/11/06
カテゴリ:Tips
決定係数の計算方法を紹介します。
概要
決定係数は、回帰分析において、目的変数の観測値が目的変数の予測値によって説明される程度を表し、モデルの当てはまり度を表す統計量です。0から1までの値をとり、1に近いほどモデルの当てはまりが良いことを表します。
ここでは、統計解析事例の重回帰分析の結果を用いて決定係数を求めます。
定義
決定係数R2は以下の式で求められます。
データ
重回帰分析の結果のうち、予測値のデータを用います。
計算
各偏差平方和はExcel 関数のDEVSQで求めます。DEVSQ関数は、指定されたデータ範囲の平均からの偏差の平方和を返します。
目的変数の観測値の偏差平方和、目的変数の予測値の偏差平方和、残差の偏差平方和は、それぞれ全平方和、回帰平方和、残差平方和と表されます。決定係数は、回帰平方和を全平方和で割ることで求めることができます。
自由度修正済み決定係数
決定係数は、どんなに無意味な説明変数でも、説明変数の数を増やすことで値が1に近づきます。この点を補正したのが、自由度修正済み決定係数です。
回帰式に定数項を含む場合、以下の式で定義されます。
回帰式に定数項を含まない場合、以下の式で定義されます。
今回のデータは、サンプルサイズが20、説明変数の数が3で定数項を含むので、自由度修正済み決定係数は以下のように数式を入力して求めることができます。
結果
決定係数は0.4541、自由度修正済み決定係数は0.3517となります。
決定係数の計算方法を紹介します。
ダウンロード
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このコンテンツは、Excel 2016を用いて作成しています。