【2023年版】プロ野球のドラフト会議で最もくじ運のいい球団は?
2023/12/08
カテゴリ:スポーツ
2023年のドラフト会議が2023年10月26日に行われ、1位指名する選手を巡ってくじ引きが行われました。
2023年は4年ぶりの有観客での開催で、史上最多の7回のくじ引きを行いました。球団ユニフォームを着たファンの姿もあり、会場の盛り上がりがテレビ越しでも伝わってきました。
上位球団はドラフト1位選手を一本釣りしたのに対し、下位球団は選択希望選手が重複しくじ引きで争うことになっていたのが印象的でした。
さて、毎年開催されるドラフト会議ですが、実際のところどの球団がくじ運がいいのか、過去7回にわたって各球団のくじ運を分析しています。
今回は、どのような結果になるでしょうか。早速、分析してみましょう。
(過去の分析結果が気になる方はこちらの各記事へのリンクからご確認ください。【2016年版】・【2017年版】・【2018年版】・【2019年版】・【2020年版】・【2021年版】・【2022年版】)
今回の分析は、楽天が創設された2005年から2023年までの19年間に行われた82回のくじ引きを分析対象としました。
下図は、2005年から2023年までの82回のくじ引きについて、年度、順位、選手、指名球団の一覧です。


指名球団のうち、先頭の球団が当たりを引いた球団です。また、横浜とDeNAは同一球団として扱いました。
※以下「くじ引きの回数」と「くじ運の強さ」の計算内容には2007年の唐川選手についてのくじ引き1件が抜けているため正確な計算ではありません。ご不便をおかけし申し訳ありません。なお、2024年以降の記事については修正した上で計算しています。(2025年1月16日追記)
くじ引きの回数が多いのは、阪神
まず、球団別のくじ引き回数を見てみます。下図は、くじ引き回数について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。

一番くじ引き回数の多い球団は23回の阪神、楽天、日本ハム、ロッテの4球団になりました。最も少ないのは西武の13回でした。
1位を単独指名した場合や1位指名のくじ引きで当たりを引いた場合は外れ1位の指名には臨まないため、くじ引きを行なった回数を単純に比較することはできません。
続いて、くじ運の良さを計算していきます。計算方法として適切かどうかについては考慮していませんので、ご了承ください。
くじ運の良さの計算方法~その1~
まずは単純な計算方法として、当たりを引いた回数を分子、くじ引きの回数を分母とした値を求めてみました。


最もくじ運が良い球団はロッテでした。2023年のくじ引きでは3回も外れを引くことになりましたが、これまで積み重ねた成績により1位を守り抜いています。
この計算方法では何球団の競合で当たりを引いたかが考慮されないので、次の計算方法ではその点を考慮してみます。
くじ運の良さの計算方法~その2~
もう1つの計算方法として、当たりを引いた場合に重み付けをするような計算を行います。
例えば、ある選手のくじ引きに4球団が参加したとします。このとき、当たりを引く確率は1/4ですが、当たりを引いた球団にはその逆数の4を割り当てます。
一方、外れを引いた他の3球団には、外れを引く確率である3/4をそのまま割り当てます。
くじ引きに参加しなかった他の8球団には1を割り当てます。
下図は、2023年の7回のくじ引きについて、12球団に数値を割り当てたデータです。

この方法で過去19年間に実施された82回のくじ引きについてデータを作成すると、球団ごとに82件の数値が割り当てられます。
球団ごとに82件の数値の積を求め、これをくじ運の良さを表す数値としました。
2023年は波乱のくじ引き
下図は、前述した方法で求めた数値について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。

最も高いのはロッテで、まだまだ、大きな値を維持しています。
最も低い値はオリックスで、0.003となっています。阪神とオリックスは単独指名でしたので、2022年から値が変わっていません。
こちらのグラフですが、データラベルを見ることで数値を把握することができるものの、数値の桁数の違いによって見づらいグラフとなっています。
このような場合、グラフの数値軸の設定において、チェックボックス[対数目盛を表示する]をオンにすることで見やすいグラフとなります。
下図は、数値軸を対数目盛に変更したグラフです。

数値の対数をとっているため、数値が1より小さい場合は負の方向に横棒が伸びています。
感想
例年の結果からロッテはあたりくじを引くだろうと思っていたのですが、実際には3回のくじ引きで3回ともはずれを引きました。3回とも残りくじだったために、いつものくじ運を発揮できなかったのかもしれません。