【2022年版】プロ野球のドラフト会議で最もくじ運のいい球団は?
2023/10/25
カテゴリ:スポーツ
2022年のドラフト会議が2022年10月20日に行われ、1位指名する選手を巡って2回のくじ引きが行われました。
2022年のドラフト会議では9球団が1位指名を事前公表し、その中でも、甲子園を沸かせた浅野選手の行方が注目されました。
結果的には、指名選手を事前公表した9球団全てが公表通り指名権を獲得しました。
さて、毎年開催されるドラフト会議ですが、パ・リーグの球団があたりを引くことが多い印象があります。そこで、実際のところどの球団がくじ運がいいのか、過去6回にわたって各球団のくじ運を分析しています。
今回は、どのような結果になるでしょうか。早速、分析してみましょう。
(過去の分析結果が気になる方はこちらの各記事へのリンクからご確認ください。【2016年版】・【2017年版】・【2018年版】・【2019年版】・【2020年版】・【2021年版】)
今回の分析は、楽天が創設された2005年から2022年までの18年間に行われた75回のくじ引きを分析対象としました。
下図は、2005年から2022年までの75回のくじ引きについて、年度、順位、選手、指名球団の一覧です。
指名球団のうち、先頭の球団が当たりを引いた球団です。また、横浜とDeNAは同一球団として扱いました。
2022年、楽天と巨人は、くじ引きを引くこととなりましたが、事前公表通り、選手を獲得することとなりました。
くじ引きの回数が多いのは、阪神
まず、球団別のくじ引き回数を見てみます。下図は、くじ引き回数について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
一番くじ引き回数の多い球団は23回の阪神でした。最も少ないのは西武の12回でした。
1位を単独指名した場合や1位指名のくじ引きで当たりを引いた場合は外れ1位の指名には臨まないため、くじ引きを行なった回数を単純に比較することはできません。
続いて、くじ運の良さを計算していきます。計算方法として適切かどうかについては考慮していませんので、ご了承ください。
くじ運の良さの計算方法~その1~
まずは単純な計算方法として、当たりを引いた回数を分子、くじ引きの回数を分母とした値を求めてみました。
2021年までの集計と同様、最もくじ運が良い球団はロッテでした。20回のくじ引きで13回あたりをひいていて、6割5分の高打率です。
しかし、この計算方法では何球団の競合で当たりを引いたかが考慮されないので、次の計算方法ではその点を考慮してみます。
くじ運の良さの計算方法~その2~
もう1つの計算方法として、当たりを引いた場合に重み付けをするような計算を行います。
例えば、ある選手のくじ引きに4球団が参加したとします。このとき、当たりを引く確率は1/4ですが、当たりを引いた球団にはその逆数の4を割り当てます。
一方、外れを引いた他の3球団には、外れを引く確率である3/4をそのまま割り当てます。
くじ引きに参加しなかった他の8球団には1を割り当てます。
下図は、2022年の2回のくじ引きについて、12球団に数値を割り当てたデータです。
両選手のくじ引きについての数値を見ると、あたりくじを引いた楽天、巨人は「2」、くじに外れた阪神、ロッテは「1/2」、それ以外の10球団は「1」の値をとっています。
この方法で過去18年間に実施された75回のくじ引きについてデータを作成すると、球団ごとに75件の数値が割り当てられます。
球団ごとに75件の数値の積を求め、これをくじ運の良さを表す数値としました。
2022年はくじ運の悪い巨人と阪神の一騎打ちだった
下図は、前述した方法で求めた数値について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
最も高いのはロッテで23994.514と、2022年はくじを外してしまいましたが、前年までと同様、大きな値を維持しています。
最も低い値はオリックスで、0.003となっています。2022年は単独指名でしたので、前年と同じ値になっています。
こちらのグラフですが、データラベルを見ることで数値を把握することができるものの、数値の桁数の違いによって見づらいグラフとなっています。
このような場合、グラフの数値軸の設定において、チェックボックス[対数目盛を表示する]をオンにすることで見やすいグラフとなります。
下図は、数値軸を対数目盛に変更したグラフです。
数値の対数をとっているため、数値が1より小さい場合は負の方向に横棒が伸びています。
阪神はこれまでのくじびき回数が一番多いですが、今年も外れくじを引いてしまいました。
そんな阪神とくじ引きをした巨人は、今回はあたりくじを引きましたが、まだまだくじ運は悪いようです。
結論
今年は1位指名の事前公表があったため、くじ運の回数も最小限に抑えられてしまったのかもしれません。回数を重ねてきて、くじ運の強い球団と弱い球団がはっきりしてきてしまっているので、筆者としては、順位の変動が起こるように、もっと多くの競合でくじをしてほしいところです。
そして、2023年のドラフト会議ではくじ運の強さは結果に反映されるのか、引き続き見守りたいと思います。