【2018年版】プロ野球のドラフト会議で最もくじ運のいい球団は?
2020/06/15
カテゴリ:スポーツ
2018年のドラフト会議が2018年10月25日に行われ、1位指名する選手を巡って5回のくじ引きが行われました。
夏の甲子園で大躍進を繰り広げた金足農業高校の吉田選手と、春夏連覇した大阪桐蔭高校の選手達に注目が集まった、平成最後のドラフト会議でした。
近年、パ・リーグの球団が当たりを引くことが多い印象があり、2017年には、2017年10月に行われたドラフト会議の分析をブログにしました。
今回は2018年の結果を踏まえて、どの球団のくじ運がいいのかについて、分析してみましょう。
今回の分析は、楽天が創設された2005年から2018年までの14年間に行われた62回のくじ引きを分析対象としました。
下図は、2005年から2018年までの62回のくじ引きについて、年度、順位、選手、指名球団の一覧です。
指名球団のうち、先頭の球団が当たりを引いた球団です。また、横浜とDeNAは同一球団として扱いました。
最もくじ引きの回数が多いのは、阪神
まず、球団別のくじ引き回数を見てみます。下図は、くじ引き回数について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
一番くじ引き回数の多い球団は20回の阪神になりました。最も少ないのは西武の8回でした。
なお、1位を単独指名した場合や1位指名のくじ引きで当たりを引いた場合は外れ1位の指名には臨まないため、くじ引きを行なった回数を単純に比較することはできません。
続いて、くじ運の良さを計算していきます。計算方法として適切かどうかについては考慮していませんので、ご了承ください。
くじ運の良さの計算方法~その1~
まずは単純な計算方法として、当たりを引いた回数を分子、くじ引きの回数を分母とした値を求めてみました。
最もくじ運が良い球団はロッテで、7割近い確率で当たりくじを引いています。広島は今回ドラフト1位の当たりくじを引いたことで、くじ運上位6球団に食い込んできました。
上位6球団のうち4球団がパ・リーグの球団となっています。
ただし、この計算方法では何球団の競合で当たりを引いたかが考慮されないので、次の計算方法ではその点を考慮してみます。
くじ運の良さの計算方法~その2~
もう1つの計算方法として、当たりを引いた場合に重み付けをするような計算を行ってみました。
例えば、ある選手のくじ引きに4球団が参加したとします。このとき、当たりを引く確率は1/4ですが、当たりを引いた球団にはその逆数の4を割り当てます。
一方、外れを引いた他の3球団には、外れを引く確率である3/4をそのまま割り当てます。
くじ引きに参加しなかった他の8球団には1を割り当てます。
下図は、2018年の5回のくじ引きについて、12球団に数値を割り当てたデータです。
この方法で61回のくじ引きについてデータを作成すると、球団ごとに62件の数値が割り当てられます。
球団ごとに62件の数値の積を求め、これをくじ運の良さを表す数値としました。
やはり、最もくじ運がいいのはロッテ
下図は、前述した方法で求めた数値について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
最も高いのはロッテで7998.171、最も低いのはオリックスの0.012という結果になりました。
ただし、データラベルを見ることで数値を把握することができるものの、数値の桁数の違いによって見づらいグラフとなっています。
このような場合、グラフの数値軸の設定において、チェックボックス[対数目盛を表示する]をオンにすることで見やすいグラフとなります。
下図は、数値軸を対数目盛に変更したグラフです。
数値の対数をとっているため、数値が1より小さい場合は負の方向に横棒が伸びています。
この計算方法の場合でも、パ・リーグの球団はくじ運がいいことが見て取れます。
また、その1で計算した結果と比べてみると、順位が少し変動しています。
日本ハムの順位が、その1の計算の時は5番目だったのに対し、その2の計算では3番目に上がっています。
これは、競合する球団が多いときに当たりくじを引くほど上位に上がる計算だからです。逆に競合する球団が多いときに外れくじを引いてもあまり影響はありませんが、2球団の競合で外れくじを引いたときは数値に1/2をかけるので一気に下がります。
結論
2017年に引き続き、最もくじ運がいいのはロッテで、その次は楽天でした。
2017年まではオリックスを除くパ・リーグの5球団が、くじ運がいい上位6球団に含まれていましたが、2018年は広島が当たりくじを引いたことで、順位に変動がありました。
セ・リーグでは、中日が最もくじ運がいい球団です。
検証3回目でようやく順位に変動が現れました。今後もくじ運の動向を観察してみると興味深い結果が得られそうですね。