【2020年版】プロ野球のドラフト会議で最もくじ運のいい球団は?
2021/02/10
カテゴリ:スポーツ
2020年のドラフト会議が2020年10月26日に行われ、1位指名する選手を巡って3回のくじ引きが行われました。
2020年は新型コロナウイルス感染症対策のため、甲子園大会が中止になり、相対的に大学生選手の評価が高くなった年でした。
また、ドラフト会議自体も感染対策のため異例の対応を取りながらのくじ引きとなりました。
例年、大部屋に全球団関係者が集まっているのが恒例でしたが、今回は、抽選に参加する代表者だけが抽選会場に行き、それ以外の球団関係者は別室でモニターするスタイルとなりました。
さて、毎年開催されるドラフト会議ですが、近年、パ・リーグの球団があたりを引くことが多い印象があります。そこで、実際のところどの球団がくじ運がいいのか、過去4回にわたって各球団のくじ運を分析しています。
今回は、どのような結果になるでしょうか。早速、分析してみましょう。
(過去の分析結果が気になる方はこちらの各記事へのリンクからご確認ください。【2016年版】・【2017年版】・【2018年版】・【2019年版】)
今回の分析は、楽天が創設された2005年から2020年までの16年間に行われた70回のくじ引きを分析対象としました。
下図は、2005年から2020年までの70回のくじ引きについて、年度、順位、選手、指名球団の一覧です。
指名球団のうち、先頭の球団が当たりを引いた球団です。また、横浜とDeNAは同一球団として扱いました。
くじ引きの回数が多いのは、阪神
まず、球団別のくじ引き回数を見てみます。下図は、くじ引き回数について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
一番くじ引き回数の多い球団は21回の阪神でした。最も少ないのは西武の11回でした。
昨年、阪神と同率でくじ引き回数が多かった日本ハムは、今年は単独指名で選手を獲得しました。
1位を単独指名した場合や1位指名のくじ引きで当たりを引いた場合は外れ1位の指名には臨まないため、くじ引きを行なった回数を単純に比較することはできません。
続いて、くじ運の良さを計算していきます。計算方法として適切かどうかについては考慮していませんので、ご了承ください。
くじ運の良さの計算方法~その1~
まずは単純な計算方法として、当たりを引いた回数を分子、くじ引きの回数を分母とした値を求めてみました。
最もくじ運が良い球団はロッテで、今年は4球団のくじ引きではずれを引いたため確率7割は割ってしまいましたが、依然1位をキープしています。
上位6球団のうち4球団がパ・リーグの球団となっています。
ただし、この計算方法では何球団の競合で当たりを引いたかが考慮されないので、次の計算方法ではその点を考慮してみます。
くじ運の良さの計算方法~その2~
もう1つの計算方法として、当たりを引いた場合に重み付けをするような計算を行ってみました。
例えば、ある選手のくじ引きに4球団が参加したとします。このとき、当たりを引く確率は1/4ですが、当たりを引いた球団にはその逆数の4を割り当てます。
一方、外れを引いた他の3球団には、外れを引く確率である3/4をそのまま割り当てます。
くじ引きに参加しなかった他の8球団には1を割り当てます。
下図は、2020年の3回のくじ引きについて、12球団に数値を割り当てたデータです。
この方法で70回のくじ引きについてデータを作成すると、球団ごとに70件の数値が割り当てられます。
球団ごとに70件の数値の積を求め、これをくじ運の良さを表す数値としました。
やはり、最もくじ運がいいのはロッテ
下図は、前述した方法で求めた数値について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
最も高いのはロッテで、群を抜いて値の大きい計算結果となりました。
逆に、最も低い値となったオリックスは0.003と、ロッテとは大きく差をつけられてしまいました。
ただし、データラベルを見ることで数値を把握することができるものの、数値の桁数の違いによって見づらいグラフとなっています。
このような場合、グラフの数値軸の設定において、チェックボックス[対数目盛を表示する]をオンにすることで見やすいグラフとなります。
下図は、数値軸を対数目盛に変更したグラフです。
数値の対数をとっているため、数値が1より小さい場合は負の方向に横棒が伸びています。
この計算方法の場合でも、パ・リーグの球団はくじ運がいいことが見て取れます。
横棒が左側に伸びている5球団中4球団はセ・リーグとなってしまいました。
特に、ワースト3のDeNA・巨人・オリックスは、この3年間順位が変動していません。
結論
2020年の結果を踏まえても、最もくじ運がいいのはロッテでした。