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【受講レポート】京都大学データサイエンス講座「実務に使える統計活用講座~統計検定®データサイエンス基礎を目指して~」

2023/12/22

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京都大学データサイエンス講座の「実務に使える統計活用講座~統計検定®データサイエンス基礎を目指して~」を受講しました。

京都大学は、文部科学省から「数理・データサイエンス・AI教育の全国展開の推進」拠点大学の一つに選定されています。学生に限らず社会人も対象とした様々な統計学に関する講座を提供しています。

この記事では、実際に講座を受講し、その後「統計検定®データサイエンス基礎」も受験した経験をもとに、この講座の概要や特徴についてレポートしています。

「統計検定®データサイエンス基礎」とは

「一般財団法人 統計質保証推進協会」が主催する「統計検定®」の一つです。データサイエンスとその応用分野を専門とする大学教員と専門実務家が活用力を重視した問題を開発し、生徒・学生・一般を問わず、AI・デジタル社会の共通スキル「データサイエンス基礎」力を評価し、認証するための検定試験です。

「統計検定®データサイエンス基礎」公式ページ

目次

1. 『実務に使える統計活用講座~統計検定®データサイエンス基礎を目指して~』

京都大学データサイエンス講座

1-1. 実施背景

京都大学は「数理及びデータサイエンスに係る教育強化」拠点校に選定されたことをうけ、2017年4月に、京都大学データ科学イノベーション教育研究センターを設立しました。

また、2022年(令和4年)に文部科学省から「数理・データサイエンスに・AI教育の全国展開の推進」拠点大学の一つに選定され、データ科学の教育とそれに必要な調査研究ならびに情報提供等を行ってきました。

その一環として開講しているのが「京都大学データサイエンス講座」です。講座開発にあたり、統計検定®を主催している統計質保証推進協会と連携し、統計検定®に対応することで質の保証と受講者が目標を立てやすい環境を用意しました。

1-2. 概要

タイトル実務に使える統計活用講座~統計検定®データサイエンス基礎を目指して~
主催京大オリジナル株式会社
内容受講後に「統計検定®データサイエンス基礎」に合格できるレベルを目指した内容となっています。
到達目標
  • Excelにおける実際のデータセットを目的に応じてハンドリングする
  • 分析を実行しその結果を読み取る
  • 分析結果を読み取り、文脈に応じた適切な解釈を行う
対象
  • 「統計検定®データサイエンス基礎」のレベルの習得を目指す方
  • Excelを用いたデータハンドリング技能、データ解析技能を身に着けたい方
  • 解析結果の適切な解釈を行いたい方
講師大阪公立大学大学院  経営学研究科 新井 康平 准教授
受講形式ブラウザ上で埋め込まれたYouTube動画を視聴します。1回5~20分程度の長さになっています。
Zoomでの質疑応答Zoomでの質疑応答及び模擬試験の実施があります、下記2日程は同内容。
2023年7月15日(土)10時~12時
2024年2月17日(土) 15時30分~17時30分
受講要件「統計検定® データサイエンス基礎」レベルの内容を学びたい方で、パソコン(Windows、又はMac)及び、インターネット環境、Zoomでの受講環境を用意できる方、加えて、最新のExcelを用意できる方
申込締切(2023年度配信分)2024年2月11日(日)

※ こちらの講座は2024年度以降も実施されます。詳細につきましては下記ウェブサイトにてご確認ください。

視聴期限(2023年度配信分)2024年3月31日(日)
受講料社会人:29,800円(税込)
学生 :19,800円(税込)
※団体視聴申込可
ウェブサイトhttps://kyodai-original.socialcast.jp/contents/category/dsbasic-online

1-3. カリキュラム

カリキュラムは以下のような目次になっていました。23本の動画があり、合計で約5時間となっています。

動画では、項目の解説に加えて、実際にExcelでどのような操作を行うことにより出力、計算できるのか、Excelの画面を表示しながら解説されています。

Session 1 データマネジメント

  • 1-1. 統計検定「データサイエンス基礎」とは?
  • 1-2. 整然データ
  • 1-3. 部分集合
  • 1-4. 部分集合
  • 1-5. 乱数
  • 1-6. データの種類と計算

Session 2 データの可視化

  • 2-1. 棒グラフ,折れ線グラフ
  • 2-2. 円グラフと帯グラフ,ツリーマップ
  • 2-3. パレート図,ヒストグラム
  • 2-4. 箱ひげ図

Session 3 統計量(1)

  • 3-1. 1 つの質的変数:パレート分析
  • 3-2. 1 つの質的変数:適合度の検定
  • 3-3. 2 つの質的変数:クロス集計と独立性の検定
  • 3-4. 1 つの量的変数:度数分布と代表値

Session 4 統計量(2)と確率の基礎

  • 4-1. 2 つ以上の量的変数(1):並列箱ひげ図
  • 4-2. 2 つ以上の量的変数(2):相関係数
  • 4-3. 2 つ以上の量的変数(3):回帰分析
  • 4-4. 確率の基礎

Session 5 推測,検定,総合演習

  • 5-1. 推測
  • 5-2. 検定
  • 5-3. 検定
  • 5-4. 総合演習(1)
  • 5-5. 総合演習(2),総合演習(3)

2. 受講レポート

2-1. 学習ペース

1週間で1セッションを学習しました。1つのセッションの視聴は、毎回1時間程度でした。

2-2. 講座の特徴

丁寧な解説

Excelに不慣れな人でも理解できるよう、コピーや貼り付けのキーボードショートカットの方法から解説されています。「統計検定®データサイエンス基礎」の合格のためには素早くExcelを操作できることが必要不可欠なため、ピボットテーブルの使い方やワークシート関数の使い方など特にExcelの操作についての解説が丁寧です。

講義の進め方スライド

試験の問題に即した内容

受講していたそのときはわかりませんでしたが、受講後に模擬問題を見てみると講義の内容が出題される問題に即していることがわかりました。先に模擬問題に軽く目を通しておいてから講義を受講すると、学習効率が上がると思います。

講義の内容スライド2

オリジナルの演習問題

講義の解説と演習のためのデータを含んだExcelファイルが用意されています。講義の視聴中や視聴後に、自分のPCで実際にExcelを操作して実践することができます。日本統計学会公式認定の書籍の模擬問題だけでは不安なところ、この講義の演習で手を動かせるのはありがたいです。

質問できるZOOMライブ

一人で勉強していると疑問に思う部分やわからない部分が出てくると思います。次回は2024年の2月になりますが、ZOOMライブに参加すると、その場で質問することができます。一方的に受け身で受講するだけでなく、質問できる機会があるのがこの講義の特徴の一つです。

2-3. 気になった点

「統計検定®データサイエンス基礎」の出題範囲には、条件付き確率や区間推定、2標本の比較検定、回帰分析など統計学の分野が含まれるため、講義においてもこれらの内容についての説明と計算方法が解説されています。ただ、説明が厚くはないので、統計検定®3級以上の勉強をしたことのない人にとっては補修が必要です。統計学の分野の補修には、統計WEBの統計学の時間をご活用ください。

2-4. 「統計検定®データサイエンス基礎」の合格を目指すには

講義の受講後に「統計検定®データサイエンス基礎」に合格した観点から思う、合格のために大事なポイントは3つです。それは、Excelの操作を素早く操作できること、統計学の項目を理解しておくこと、そして、模擬問題を繰り返して演習しておくことです。合格体験記については改めて記事を書きますので、記事の公開までいましばらくお待ち下さい。


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