一元配置分散分析（対応あり）─エクセル統計による解析事例

2017/04/19

カテゴリ：解析事例

※ このコンテンツは「エクセル統計（BellCurve for Excel）」を用いた解析事例です。

分析データ

下図は、高血圧患者に降圧薬を投与し、投与前と投与後の血圧を測定した結果です。このデータを用いて、エクセル統計から一元配置分散分析（対応あり）を行い、測定時期による降圧薬の効果を調べてみます。（出典：「経時データ分析」オーム社）

ダイアログの設定

下図のように表の先頭行「B3:E3」を選択します。メニューより［エクセル統計］→［分散分析・多重比較］→［一元配置分散分析（対応あり）］を選択します。

ダイアログが表示される際、セル範囲「B3：E9」が［データ入力範囲］に自動で指定されます。「多重比較（すべての対比較）」の［Bonferroni］にチェックを入れ、［OK］をクリックします。

出力内容

出力内容の目次がハイパーリンク付きで出力されます。

基本統計量

基本統計量として、サンプルサイズ、平均、標準偏差（SD）、平均－SD、平均＋SD、標準誤差（SE）、平均?SE、平均＋SDが出力されます。

各水準の平均値グラフ

各水準の平均値の折れ線グラフが出力されます。

Mauchlyの球面性検定

Mauchlyの球面性検定の結果が出力されます。球面性検定が棄却された場合、イプシロンで調整した自由度を用いて分散分析を行います。今回のデータでは、P値は0.5578となり、5%有意水準では帰無仮説は棄却されませんでしたので、球面性の仮定を保持します。

分散分析表

分散分析表として各因子の平方和、自由度、平均平方、F値、P値、判定結果が出力されます。球面性仮定の結果を見ると、被験者内因子の因子A（＝測定時期）による分散分析のP値は0.05未満となり、5%有意水準で有意な結果となりました。したがって、測定時期によって血圧は異なると言えそうです。

多重比較検定

Bonferroniの方法による多重比較の結果が出力されます。「投与前」と「投与1時間後」および「投与2時間後」の検定の結果、P値は0.05未満となりました。したがって、降圧剤によって投与後1時間後および2時間後の血圧は変化したと推測できます。

ダウンロード

この解析事例のExcel ファイルのダウンロードはこちらから　→　example_41.xlsx

このファイルは、エクセル統計の体験版に対応しています。

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