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令和2年 公認会計士試験論文式試験(統計学)第7問 問題2

2021/07/21

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下記のリンクからそれぞれの問題の解説に飛ぶことができます。

問1

正しくないです。相関係数は2変数間の直線的関係の強さを表す統計量です。円の半径をrとおくと、円の面積は\pi r^2となります。このときr^2rの二次関数であり、直線的な関係になはらないことから、相関係数は1にはなりません。

問2

正しいです。偏差値への変換は一次変換(線形変換)です。したがって、2つの変数の関係は1次関数の関係のままであり、変換後の2変数の相関係数は変換前の2変数の相関係数と等しくなります。

問3

正しいです。偏差値60は次の式より、標準正規分布上でz=1にあたります。

 \displaystyle z=\frac{60-50}{10} = 1

標準正規分布表から、標準正規分布に従うZZ\geqとなる確率は0.1585 = 16\%であることが分かります。

問4

正しくないです。回帰式Y=\beta_{0}+\beta_{1} X\beta_{0}\beta_{1}の推定値は\widehat{\beta}_{0}\widehat{\beta}_{1}は、次の式から算出することができます。

 \displaystyle \widehat{\beta}_{1}=\frac{\displaystyle \sum_{i=1}^{n} \left(Y_{i}-\overline{Y} \right)\left(X_{i}-\overline{X} \right)}{\displaystyle \sum_{i=1}^{n} \left(X_{i}-\overline{X} \right)^{2}}
 \displaystyle \widehat{\beta}_{0}=  \overline{Y} - \widehat{\beta}_{1} \overline{X}

まず\widehat{\beta}_{1}についてですが、調査対象のすべての夫と妻の年収が10%増加した(1.1倍になった)場合、分母も分子も1.1^2倍になることから、結局もとの\widehat{\beta}_{1}と等しくなります。

次に\widehat{\beta}_{0}についてですが、調査対象のすべての夫と妻の年収が10%増加した(1.1倍になった)場合、\overline{Y}\overline{X}1.1倍になることから、もとの\widehat{\beta}_{0}と等しくなりません。


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