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割合と比率

2017/08/26

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調査の報告書を書いていると、「○○の割合は▲▲%」と「○○の比率は▲▲%」のどちらを使おうか迷うことがある。

Yahoo辞書(『大辞泉』を使っている)で「割合」を調べると「全体に対する部分の、または他の数量に対するある数量の比率」、「比率」は「二つ以上の数量を比べた時の割合」と書いてある。割合の説明に比率が使われ、比率の説明に割合が使われている。

今一つすっきりしないので、岩波書店の『日本語 語感の辞典』も調べてみる。こちらでは、「割合」が「他と比べての意で、会話でも文書でも広く使われる日常の和語」、「比率」は「一方の他方に対する割合をさし、会話にも文章にも使われる漢語」とあった。和語と漢語の違いだったのかと妙に納得する。ついでに調べてみると「わりかし」は「割合の意の比較的新しい感じの俗語」、「わりかた」は「割合の意のやや古風な俗語」とあった。

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統計学のテキストでは、「全体に対する部分」という意味では「比率の差の検定」のように「比率」をあてることが多いが、これは漢語を使って堅苦しくみせるためのようだ。なお、この「比率」を英語にするなら proportion を用いる。和英辞典では「割合」や「比率」にあたる英語として rate や ratio と訳され、proportion が出ていないこともあるので注意が必要だ。

さて、本題に戻って「割合」と「比率」のどちらを使うかだが、どちらを使っても問題は無いようなので、報告書のトーンによって使い分けようと思う。


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