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ロジスティック回帰分析(2)─後ろ向きな研究

2017/08/14

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※コラム「統計備忘録」の記事一覧はこちら


後ろ向き研究というのは疫学調査の方法の1つです。消極的な研究という意味ではありません。英語では retrospective study です。一時期流行ったレトロブームのレトロと同じで、過去に遡ってという意味になります。後ろ向きがあれば、当然、前向き研究もあります。こちらは prospective study です。

例えば、喫煙と肺がんの関係を研究するときに、現在、肺がんの人とそうではない人、それぞれの集団について、喫煙暦の有無を調査するのが後ろ向き研究です。

前向き研究では、今、喫煙している人と喫煙経験の無い人の集団について、その後、肺がんになるかどうかを追跡していきます。前向き研究は時間もコストも掛かるし、場合によっては倫理的な問題も起こりうるので(喫煙者に禁煙を許さないなど)、疫学調査というと後ろ向き研究が多くなるようです。

前向き研究なら、リスク要因以外の条件を統制すれば良いので、単純にリスク要因を抱えている人と(医学では曝露という言葉を使います)、ない人の発症率の差(リスク差)や発症率の比(リスク比、相対リスク)から、リスク要因の影響を評価できます。これに対し、後ろ向き研究ではリスク差やリスク比を使わず、オッズ比(odds ratio、OR)というものを求めます。

オッズ比を求めるには、まず、曝露している人(曝露+)の発症者の人数を、未発症の人数で割り、これを odds1とします。続いて、曝露していない人(曝露-)についても同様に計算して odds2とします。例えば、曝露+の発症者が200人、未発症が1000人であればodds1は0.2です。odds2が0.01だったとすると、オッズ比は0.2/0.01=20。よって曝露+は曝露-に対して20倍発症しているという事になります。

オッズ比はロジスティック回帰分析の重要なアウトプットの1つです。次回以降、例題を使って説明します。



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