【特別企画_著者インタビュー】『統計検定®2級 対策テキスト&問題集』制作の裏側と読者へのメッセージ
2026/05/26
カテゴリ:統計検定
いつも「統計WEB」をご利用いただき、ありがとうございます。
これまで多くの学習者の方からご好評いただいてきた『統計学の時間』が、このたび書籍として出版されることになりました!
本記事では、執筆担当者に、書籍化のきっかけやWeb版との違い、初学者がつまずかないためにこだわったポイントなど制作の裏側をインタビュー形式でお届けします。
目次
- そもそも『統計学の時間』が始まったきっかけは?
- 半信半疑から始まった書籍化
- 書籍のこだわりは「網羅性」と「数式モリモリ」にならないこと
- 一番大変だったのは「回帰分析」
- Web版との違いと、紙の本だからこその学習効果
- 初学者と専門書を繋ぐ「架け橋」に
そもそも『統計学の時間』が始まったきっかけは?
ーー統計WEB自体は2000年からあったウェブサイトとのことですが、『統計学の時間』はいつ誕生したのでしょうか?
「2016年に従来のウェブサイトをリニューアルしようという計画が持ち上がりました。
元のウェブサイトは検索しづらかったり見づらかったりといった問題があったので、制作会社に依頼してかっこよくしよう!という理由でした。せっかくウェブサイトが新しくなるなら新しい企画として、統計検定®2級の解説記事を書いたらどうかと私が提案しました。」
ーーご自身からの提案だったのですね!
「当時は統計検定®2級の範囲を網羅して解説しているウェブサイトはなかったのです。 当時の上司が『とりあえずやってみたらいい、記事を書くのに失敗(損失)とかないわけだし。反応が芳しく無ければ消せばいいだけだしね』と快諾してくださり、統計検定®2級を受験する人に読んでもらえることを想定して記事を書き始めました。」
ーー書籍のはじめにの中で『連載がスタートしました』とありましたが、当初は連載だったのですか?
「連載を意識していたわけではなく、時間が空いたら記事を書いてアップロードする感じでした。私のコツコツ型の性格のため、コンスタントに記事がアップロードされており、結果連載っぽくなっていましたが。ざっくりと1日1記事のペースで、完成するまでに丸1年くらいかかりました。」
ーー1日1記事更新、すごいハイペースだったんですね。
半信半疑から始まった書籍化
ーーもともと連載当時から書籍化を意識していたのですか?
「『統計学の時間』を書いていた当時から書籍化の話が来るまで、本にすることは全く念頭になく、むしろスマホやパッド、PCで見やすいことをかなり意識して書いていました。 これらを使って勉強するときに、1章1章が短いほうがスキマ時間に勉強してもらいやすいだろうと考え、なるべく1章あたりの内容をコンパクトにしたり、段落間に挿絵を入れてとっつきやすいように工夫しました。 変な挿絵が多いのはそれが理由です。」
ーー書籍化を意識していたわけではなかったんですね。ただ、統計WEBで受け付けているご要望フォームでは『本は発売していますか?』という声が届いていましたよね。
「『本がないですか?』はちょこちょこ聞かれていましたね。実は、以前にも書籍化の話はありましたが、ページ数の都合などでなかなか実現に至ることがありませんでした。今回の講談社さんでの書籍化が決まったとき、『まあどうせまた流れるだろう』と思っていました。そのため、編集さんの『ぜひ書籍化したい』という熱意にはじめはかなりびっくりし、少し半信半疑でした。」
書籍のこだわりは「網羅性」と「数式モリモリ」にならないこと
ーー書籍化にあたり、とくにこだわった点はどこでしょうか?
「統計検定®2級の範囲をきちんと網羅することにこだわりました。WEB版の『統計学の時間』では範囲を逸脱した内容が一部含まれていたので、それらを取捨選択しました。」
ーーWEB版と全く同じではないんですね。
「そうです。あと、読者がつまずかないよう、煩雑な数式や記号の羅列はできるだけ避けるようにしました。
執筆の過程で、本の原稿を統計質保証推進協会の方にレビューいただいたとき、『数学的な記述が甘い』といった感じの意見をいただきました。統計のプロの方から見れば、そのように見えるのだなと思いました。一方、その統計のプロの方々が書いた公式本は初心者にとっては非常にとっつきにくいという意見が多いのも知っていました。ですので、数式モリモリな文章にならないように、でも必要な数学的定義は外さないように心がけました。」
ーーそうだったのですね。『統計学の時間』がこれほど好評を得ているのも、説明が数式いっぱいになりすぎていないからだと思います。その点は、引き続き書籍のほうでも魅力の一端になりそうです。
「また、他の統計書と比べて、練習問題や模擬試験など、実際に手を動かして解いてもらえるような問題がかなり多くなっていると思います。
統計WEBのユーザーの声の中で合格報告が一番印象に残っていて、特に『統計学の時間を何周もやり込みました!』みたいな方が結構いたので、読者の方に何度も読んでもらえるよう、練習問題や模擬試験を盛り込んだつもりです。」
一番大変だったのは「回帰分析」
ーー執筆で苦戦したことはありましたか?
「本書26章の回帰分析のところです。ここは何度も書き直しました。『誤差とは?』『残差とは?』『これらの違いは?』がなかなかうまく言語化できず、編集さんと結構な時間かけてやり取りしました。編集さんには感謝しかないです。」
ーー逆に『ここはうまく書けた』と感じる部分はありますか?
「『うまく書けた!』と感じた部分は実はないのですが、これまで寄せられたたくさんの意見を反映したWeb版の記事が元になっているので、多少は分かりやすいに違いない、という些細な自信を持って書き進めました。」
Web版との違いと、紙の本だからこその学習効果
ーー書籍では、Web版の内容を取捨選択されているということですが、本だからこその推したい部分はありますか?
「個人的には、自分はWebよりも本のほうがじっくりと学べると思っています。どのくらい勉強が進んだかが視覚化できたり、書き込んだり付箋を貼ったりできたり、人によっては、手を動かしながらの学習のほうが定着しやすいですよね。
購入者特典の模擬試験まで取り組んでくれたら嬉しいです。
他にWEB版と比較してガラリと変わっている点は、通して読みやすいように細かい表現を変えたところですが、気づいてもらえるか微妙ですね…」
初学者と専門書を繋ぐ「架け橋」に
ーーずばり、この本はどんな人に一番読んでほしいですか?
「統計検定®2級の受験を考えている人、統計の基礎を身に着けたい人、単純に統計学やデータサイエンスに興味がある人などに読んでもらえたら嬉しいです。
この本の立ち位置は、統計導入本でも統計数理の本でもなく、その橋渡しができる本だと考えています。
つまり、統計学に全く触れたことがない状態から少し勉強した後にさらに知識を深めるのに役立つと考えています。
そして、もう少し難しい次のステップに進む際の基礎づくりに役立つと考えています。」
ーー高校数学で「統計」が学習指導要領に組み込まれるなど、まさに統計の知識が当たり前になる転換期を迎えています。統計検定®2級の受験者のかた以外にも手に取ってくださる方がたくさんいると思います。
「公式本でつまずいた人、数式の理解が難しいと感じた人は、先に本書で勉強すると理解がスムーズに進むと思います。
また、学習をしても『母数という言葉を集団全体の意味で使っている』『サンプルサイズとサンプル数の意味の違いがよく分かっていない』という人もいらっしゃるので、ぜひこの本で正しい知識を身に着けてほしいです。」
ーー最後に、読者のみなさまへ一言お願いします。
「統計検定®2級の内容がしっかり理解できれば、統計の基礎が身についたと言ってもいいのではないかと思います。
ぜひこの本で、自信を持って統計検定®2級合格を掴み取ってください。
そして、統計学の次なるステップへ進まれることを期待しています。
統計Webへのご意見ご感想、合格の報告を楽しみにしています。」
『統計検定®2級 対策テキスト&問題集』
統計WEBの人気コンテンツ「統計学の時間」のうち、統計検定®2級の出題範囲を体系的に整理したテキスト兼問題集です。ウェブ版とは異なる練習問題を新たに収録し、丁寧な解説とともに理解を深められる構成としました。さらに、購入者特典として模擬試験(5回分/解答付き)をダウンロード提供します。
| 著者 | BellCurve(ベルカーブ) |
|---|---|
| 出版社 | 講談社 公式ページ |
| 発売日 | 2026年05月28日 |
| 価格 | 定価:3,850円(本体3,500円+税) |
| 判型 | B5判 |
| ページ数 | 336ページ |
| ISBN | 978-4065436462 |




