【2021年版】プロ野球のドラフト会議で最もくじ運のいい球団は?
2022/07/28
カテゴリ:スポーツ
2021年のドラフト会議が2021年10月11日に行われ、1位指名する選手を巡って3回のくじ引きが行われました。
2020年の新人選手が大豊作だったことを受けて、即戦力となる選手に期待の高まった年でした。
また、2020年は新型コロナウイルス感染予防に配慮した開催でしたが、2021年は例年通りの開催となりました。
さて、毎年開催されるドラフト会議ですが、近年、パ・リーグの球団があたりを引くことが多い印象があります。そこで、実際のところどの球団がくじ運がいいのか、過去5回にわたって各球団のくじ運を分析しています。
今回は、どのような結果になるでしょうか。早速、分析してみましょう。
(過去の分析結果が気になる方はこちらの各記事へのリンクからご確認ください。【2016年版】・【2017年版】・【2018年版】・【2019年版】・【2020年版】)
今回の分析は、楽天が創設された2005年から2021年までの17年間に行われた73回のくじ引きを分析対象としました。
下図は、2005年から2021年までの73回のくじ引きについて、年度、順位、選手、指名球団の一覧です。
指名球団のうち、先頭の球団が当たりを引いた球団です。また、横浜とDeNAは同一球団として扱いました。
くじ引きの回数が多いのは、阪神
まず、球団別のくじ引き回数を見てみます。下図は、くじ引き回数について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
一番くじ引き回数の多い球団は22回の阪神でした。最も少ないのは西武の12回でした。
1位を単独指名した場合や1位指名のくじ引きで当たりを引いた場合は外れ1位の指名には臨まないため、くじ引きを行なった回数を単純に比較することはできません。
続いて、くじ運の良さを計算していきます。計算方法として適切かどうかについては考慮していませんので、ご了承ください。
くじ運の良さの計算方法~その1~
まずは単純な計算方法として、当たりを引いた回数を分子、くじ引きの回数を分母とした値を求めてみました。
最もくじ運が良い球団はロッテでした。中日、楽天を含めた上位の3球団は、今年はくじに参加していないため、昨年と同じ確率です。
この計算方法では何球団の競合で当たりを引いたかが考慮されないので、次の計算方法ではその点を考慮してみます。
くじ運の良さの計算方法~その2~
もう1つの計算方法として、当たりを引いた場合に重み付けをするような計算を行います。
例えば、ある選手のくじ引きに4球団が参加したとします。このとき、当たりを引く確率は1/4ですが、当たりを引いた球団にはその逆数の4を割り当てます。
一方、外れを引いた他の3球団には、外れを引く確率である3/4をそのまま割り当てます。
くじ引きに参加しなかった他の8球団には1を割り当てます。
下図は、2021年の3回のくじ引きについて、12球団に数値を割り当てたデータです。
隅田選手のくじ引きについての数値を見ると、あたりくじを引いた西武は「4」、くじに外れた広島、巨人、ヤクルトは「3/4」、それ以外の8球団は「1」の値をとっています。
この方法で過去17年間に実施された73回のくじ引きについてデータを作成すると、球団ごとに73件の数値が割り当てられます。
球団ごとに73件の数値の積を求め、これをくじ運の良さを表す数値としました。
ロッテのくじ運は殿堂入り!その他の球団はどんぐりの背比べ
下図は、前述した方法で求めた数値について、12球団を降順に並べた横棒グラフです。
最も高いのはロッテで47989.029と、昨年と同じ値の大きい計算結果となりました。
逆に、最も低い値となったオリックスの0.003で、こちらも昨年と計算結果は変わっていません。
こちらのグラフですが、データラベルを見ることで数値を把握することができるものの、数値の桁数の違いによって見づらいグラフとなっています。
このような場合、グラフの数値軸の設定において、チェックボックス[対数目盛を表示する]をオンにすることで見やすいグラフとなります。
下図は、数値軸を対数目盛に変更したグラフです。
数値の対数をとっているため、数値が1より小さい場合は負の方向に横棒が伸びています。
今年西武は4球団競合のくじであたりくじを引いたため、昨年から比べて西武はくじ運の数値が7.200から28.800と大きくなりました。
横棒が左側に伸びているワースト5は昨年と同じ球団です。
特に、ワースト3のDeNA・巨人・オリックスは、この3年間順位が変動していません。
結論
2021年の結果を反映させても、過去17年間で最もくじ運がいいのはロッテです。ロッテは殿堂入りといってもよいでしょう。全体の順位は若干の変動はありますが、ワースト3球団は変わりません。