フィッシャーの直接確率検定 : Fisher's Exact Test
概要
2行×2列のクロス集計表(分割表)から独立性を検定する手法です。2行×2列のクロス集計表の各セルをa, b, c, dとしたときに、 行と列の合計(a+b, c+d, a+c, b+d)を固定し、取りうる度数の組み合わせよりも極端な組み合わせが発生する確率の和を求めます。この計算には超幾何分布を用います。 本来片側検定として考案されたものですが、本製品では両側検定も行います。
カイ二乗検定による独立性の検定で、クロス集計表に期待度数が5以下になるセルがある場合、この検定手法の利用を推奨します。
分析例ファイルのダウンロード
フィッシャーの直接確率検定を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
集計表形式
データサイズ範囲 | 処理対象データ | |||
---|---|---|---|---|
行数 | 列数 | 数値 | 文字列 | 空白 |
2行 | 2列 | ○ | 欠 | 欠 |
※:○…処理可、×…処理不可、欠…0として処理
集計表概要
- 2行×2列のクロス集計表の形になっていること
- 負の数を含まないこと
- データは整数であること
出力内容
観測度数 | データ入力範囲に指定されたクロス集計表 |
---|---|
フィッシャーの直接確率検定 | 両側P値と片側P値の値です。P値が5%未満なら"*"、1%未満なら"**"が出力されます。 |
Cramer’s V | クラメールの連関係数が出力されます。2変数間の相関関係参照。 |
Yule’s Q | ユールの連関係数が出力されます。 |
集計表の作成と分析 その他の手法
- カテゴリカルデータの度数分布
- 適合度の検定 [度数分布表のカイ二乗検定]
- クロス集計表の作成と分析
- 独立性の検定 [クロス集計表のカイ二乗検定]
- フィッシャーの直接確率検定 [Fisher's exact probability Test]
- クロス集計表の残差分析
- リスク比とオッズ比
- コクラン=アーミテージ検定 [Cochran-Armitage Test]
- コクラン=マンテル=ヘンツェル検定 [Cochran-Mantel-Haenszel Test / 多層の2×2表の検定]
- 拡張マンテル検定 [Mantel-extension Test / 多層のk×2表の検定]
- マクネマー検定 [McNemar Test]
- グッドマン=クラスカルのガンマ [Goodman-Kruskal's gamma]
- グッドマン=クラスカルのタウ [Goodman-Kruskal's tau]
- カッパ係数
- コレスポンデンス分析
- 双対尺度法