コクラン=マンテル=ヘンツェル検定 : Cochran-Mantel-Haenszel Test
概要
多層の2行×2列クロス表を元に、層別要因の影響を調整した「条件付き独立性の検定」と「調整済みリスク比・オッズ比推定」を行います。
層別要因を調整した調整オッズ比を求めるには、まず各層のオッズ比が均一である必要があります。本製品では、「オッズ比の等質性検定」を行い、等質性の仮定が棄却されなければ、各層のオッズ比が均一であると判断します。
分析例ファイルのダウンロード
コクラン=マンテル=ヘンツェル検定を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
集計表形式
データサイズ範囲 | 処理対象データ | ||||
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行数 | 列数 | 層数 | 数値 | 文字列 | 空白 |
2行 | 2列 | 1~100層 | ○ | 欠 | 欠 |
※:○…処理可、×…処理不可、欠…欠損値として除く
集計表概要
- 層の数×2行×2列のクロス集計表の形になっていること(層が1つの2行×2列の集計表の場合、リスク比とオッズ比を使用すること)
- 行要素の水準が3種類以上で、その水準に傾向(コーヒー0杯、1杯、2杯・・・など)がある多層の表の場合、拡張マンテル検定を使用すること
- 負の数を含まないこと
出力内容
観測度数 | データ入力範囲に指定されたクロス集計表 |
---|---|
層別の独立性の検定 | 各層の2行×2列のクロス集計について独立性の検定を行った結果です。P値が0.05未満なら"*"、0.01未満なら"**"が出力されます。 |
層別のリスク比・オッズ比 | 各層の2行×2列のクロス集計についてリスク比・オッズ比を推定した結果 |
オッズ比の等質性検定 | 帰無仮説:「各層のオッズ比は等しい」について、各層のオッズ比の等質性・均一性をBreslow-Day検定により検定した結果 |
条件付き独立性の検定 | 層別要因を調整した表全体としての独立性をCMHの相関統計量により検定した結果 |
調整済みリスク比・オッズ比推定 | 層別要因を調整した表全体としてのリスク比・オッズ比の推定とその95%信頼区間です。「MHの推定値」と「ロジット推定量」が出力されます。 |
【グラフ】オッズ比のフォレストプロット | 層別のオッズ比と調整済みオッズ比を比較するためのグラフです。真ん中の■が各層のオッズ比を、左右に伸びた線分がオッズ比の95%信頼区間を、■の大きさがサンプルサイズの相対的な大きさを表します。また、調整済みの共通オッズ比は◆で表されます。 |
グラフ用データ | オッズ比のフォレストプロット作成用のデータ |
参考文献
- 丹後 俊郎, "新版 医学への統計学", 朝倉書店, 1993.
- "SAS/STATTM ユーザーズガイド Release 6.03 Edition", SAS出版局, 1992.
集計表の作成と分析 その他の手法
- カテゴリカルデータの度数分布
- 適合度の検定 [度数分布表のカイ二乗検定]
- クロス集計表の作成と分析
- 独立性の検定 [クロス集計表のカイ二乗検定]
- フィッシャーの直接確率検定 [Fisher's exact probability Test]
- クロス集計表の残差分析
- リスク比とオッズ比
- コクラン=アーミテージ検定 [Cochran-Armitage Test]
- コクラン=マンテル=ヘンツェル検定 [Cochran-Mantel-Haenszel Test / 多層の2×2表の検定]
- 拡張マンテル検定 [Mantel-extension Test / 多層のk×2表の検定]
- マクネマー検定 [McNemar Test]
- グッドマン=クラスカルのガンマ [Goodman-Kruskal's gamma]
- グッドマン=クラスカルのタウ [Goodman-Kruskal's tau]
- カッパ係数
- コレスポンデンス分析
- 双対尺度法