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二元配置分散分析 : Two-way Factorial Analysis of Variance

概要

二元配置分散分析とは因子が2つある場合の分散分析法です。分散分析により、全体の変動はそれぞれの因子の変動(主効果)、因子の組み合わせによる相乗効果(交互作用)の変動、誤差の変動に分解されます。ただし、各水準の組み合わせにおけるデータの繰り返しがない場合、交互作用は0となります。

交互作用には、組み合わせにより効果がさらに高くなる場合や逆に打ち消しあってしまう場合などがあります。2因子の組み合わせによる平均値グラフを見ることでこの点を確認できます(「単純主効果の検定」選択時)。

多重比較

2つの因子それぞれについて以下の手法により多重比較を行うことが可能です。それぞれの手法の特徴については、「多重比較」をご覧ください。

全ての対比較を行う手法対照群との対比較を行う手法
  • Fisherの最小有意差法(Fisher's LSD)
  • Bonferroni(ボンフェローニ)
  • Sidak(シダック)
  • Holm(ホルム)
  • Scheffe(シェッフェ)
  • Tukey(テューキー)
  • Tukey-Kramer(テューキー=クレーマー)
  • Dunnett(ダネット)
  • Williams(ウィリアムズ)

単純主効果の検定

分散分析で2 因子の交互作用が有意であった場合の下位検定として単純主効果の検定を行うことができます。単純主効果とは、ある2 因子について、一方の因子の各水準における他方の因子の主効果のことです。さらに単純主効果の多重比較を行うことも可能で、フィッシャーのLSD、シェッフェ(Scheffe)、ボンフェローニ(Bonferroni)、テューキー(Tukey)の4 手法を利用できます。

分析例ファイルのダウンロード

二元配置分散分析を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。

 ex_05_ANOVA.xlsx

なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。

 無料体験版ダウンロード

処理対象データ

表形式

データサイズ範囲 処理対象データ
数値文字列空白
固定因子 2変数, 各因子2~250水準(a, b) ×
目的変数 1変数※1

※:…処理可、×…処理不可、…欠損値として除く

データベース概要

二元配置分散分析
  • データが表形式ではなく、2列の水準情報と1列の観測データに整理されている場合は、多元配置分散分析を使用すること
  • 繰り返し数は15,000回以下であること
  • データ総数は60,000件以下であること
  • n(a+1)(b+1)≦1,600万 を満たすこと
  • ※ n…データ数, a・b…固定因子の水準数

出力内容

基本統計量 各水準の「サンプルサイズ」、「平均値」、「標準偏差(SD)」、「平均値-SD」、「平均値+SD」、「標準誤差(SE)」、「平均値-SE」、「平均値+SE」
【グラフ】各水準の平均値 水準ごとに「平均値+SD」、「平均値+SE」、「平均値」、「平均値-SE」、「平均値-SD」を高低線で結んだグラフが出力されます。高低線の間で重なりが少ないほど水準間に差があることを示します。
等分散性の検定 帰無仮説:「全ての水準で母分散は等しい」ついて「ルビーン検定」を行った結果が出力されます。繰り返しありのデータの場合にのみ出力されます。
分散分析表 モデルタブにおいて指定したモデルの偏差平方和、およびF検定の結果
多重比較検定 ダイアログでチェックを入れた多重比較法によって、指定した因子の水準間の平均値差を検定した結果
最小二乗平均 LSMEAN※1 各主効果および交互作用の各水準の「最小二乗平均」、「標準誤差」、「95%信頼区間」。データの繰り返しに不揃いがある場合にそれを調整した標準誤差と95%信頼区間が出力されます。
「行」の各水準における「列」の平均※1 2因子の組み合わせによる平均値とサンプルサイズが出力されます。
【グラフ】各水準の平均値※1 2因子の組み合わせによる各水準の平均値の折れ線グラフ
単純主効果の検定※1 2因子の組み合わせによる単純主効果の検定の結果
多重比較検定※1 単純主効果における多重比較の結果

※1:繰り返しのあるデータの場合で、[単純主効果の検定]にチェックを入れた場合にのみ出力されます。

二元配置分散分析 | 各水準の平均値 因子(列) 二元配置分散分析 | 各水準の平均値 因子(行)

出力内容とモデル

上記の各出力内容は、指定されたモデルによっては出力できない場合があります。こちらの表は本製品の対応状況となります。

Type1またはType2平方和を指定した場合

分散分析表 すべてのモデルで出力します。
多重比較検定 すべてのモデルで出力します。
最小二乗平均 LSMEAN データのない水準組み合わせがある場合は出力できません。
単純主効果の検定 データのない水準組み合わせがある場合は出力できません。

Type3平方和を指定した場合

  • 分散分析表
  • 多重比較検定
  • 最小二乗平均 LSMEAN
  • 単純主効果の検定
データのない水準組み合わせがある場合は出力できません。

スライドによる使い方の説明

エクセル統計の使い方(分散分析編) from Social Survey Research Information Co., Ltd.

参考文献

  • Lynne Edwards, "Applied Analysis of Variance in Behavioral Science", Chapman and Hall/CRC, 1993.
  • Michihiro Yoshida, "Exact probabilities associated with Tukey's and Dunnett's multiple comparisons procedures in imbalanced one-way ANOVA", Journal of the Japanese Society of Computational Statistics 1, pp.111-122, 1988.
  • Ramon C. Littell, Rudolf J. Freund, Philip C. Spector, "SAS System for Linear Models, Third Edition", SAS Institute, 1991.
  • Shayle R. Searle, "Linear Models for Unbalanced Data", Wiley-Interscience, 2006.
  • アラン・グラフェン, ロージー・ヘイルズ, "一般線形モデルによる生物科学のための現代統計学―あなたの実験をどのように解析するか", 共立出版, 2007.
  • 安藤 貞一, 朝尾 正, "実験計画法演習", 日本科学技術連盟, 1968.
  • 石村 貞夫, "分散分析のはなし", 東京図書, 1992.
  • オリヴィエ・ダン, V.A.クラーク, "応用統計学―分散分析と回帰分析", 森北出版, 1975.
  • 高橋 行雄, 芳賀 敏郎, 大橋 靖雄, "SASによる実験データの解析", 東京大学出版会, 1989.
  • 田中 豊, "パソコン実験計画法入門", 現代数学社, 1985.
  • 田中 豊, 垂水 共之, "パソコン統計解析ハンドブック 3 実験計画法編", 共立出版, 1986.
  • 田中 豊, 脇本 和昌, 垂水 共之, "パソコン統計解析ハンドブック 5 多変量分散分析・線形モデル編", 共立出版, 1989.
  • 永田 靖, 吉田 道弘, "統計的多重比較法の基礎", サイエンティスト社, 1997.
  • 広津 千尋, "実験データの解析―分散分析を超えて", 共立出版, 1992.
  • 広津 千尋, "分散分析", 教育出版, 1976.
  • 森 敏昭, 吉田 寿夫, "心理学のためのデータ解析テクニカルブック", 北大路書房, 1990.
  • 山内 光哉, "心理・教育のための分散分析と多重比較―エクセル・SPSS解説付き", サイエンス社, 2008.
  • "SAS/STATTM ユーザーズガイド Release 6.03 Edition", SAS出版局, 1992.
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