2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定 : Two-sample Kolmogorov-Smirnov Test
概要
2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定は、ノンパラメトリック検定の1つで、対応のない2標本の確率分布が同一かどうかを調べるための検定です。中央値検定やマン=ホイットニーのU検定は2標本の位置に違いがあるかどうかを検出する方法であるのに対し、2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定は2標本の位置だけでなく、分布の形にも違いがあるかどうかも合わせて検出します。帰無仮説は「2標本の母集団の確率分布は等しい」です。
分析例ファイルのダウンロード
2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
「表形式」、「データベース形式」、「度数分布形式」のデータを計算することができます。
表形式
- 先頭行を変数のラベルとして扱います。
- 2行目以降を各変数の観測値として計算に用います。
- 列ごとに欠損値を除いて計算を行います。
先頭行のラベルを除いたセル範囲について、行数と列数の上限、扱えるデータの種類は次の通りです。
データサイズ(表形式)
- 行数2~3,000行
- 列数1~255列
データ内容(表形式)
- 数値○:処理可
- 文字列欠損値として除く
- 空白欠損値として除く
データベース形式
- 先頭行を変数のラベルとして扱います。
- 2行目以降を各変数の観測値として計算に用います。
- 「標本を識別する変数」を1列含みます。このデータ例では、「グループ」が「標本を識別する変数」です。
- 「標本を識別する変数」に含まれるカテゴリーは2種類である必要があります。
- 「標本を識別する変数」が欠損値となっている行をデータ全体から除いて計算を行います。
- 「検定を行う変数」を1列以上含みます。このデータ例では、「観測値」が「検定を行う変数」です。複数列指定した場合は同時に検定を行うことができます。
- 「検定を行う変数」に欠損値が含まれる場合、列ごとに欠損値を除いて計算を行います。
先頭行のラベルを除いたセル範囲について、行数と列数の上限、扱えるデータの種類は次の通りです。
データサイズ(標本を識別する変数)
- 行数4~6,000行
- 列数1列
データ内容(標本を識別する変数)
- 数値○:処理可
- 文字列○:処理可
- 空白欠損値として除く
データサイズ(検定を行う変数)
- 行数4~6,000行
- 列数1~250列
データ内容(検定を行う変数)
- 数値○:処理可
- 文字列欠損値として除く
- 空白欠損値として除く
度数分布形式
- 一番左の階級名を示す列は分析には用いません。
- 各階級における度数を観測値として分析に用います。
- 先頭行を変数のラベルとして扱います。
- 2行目以降を各変数の観測値として計算に用います。
- 列ごとに欠損値を除いて計算を行います。
先頭行のラベルを除いたセル範囲について、行数と列数の上限、扱えるデータの種類は次の通りです。
データサイズ(度数分布形式)
- 行数2~3,000行
- 列数1~255列
データ内容(度数分布形式)
- 数値○:処理可
- 文字列欠損値として除く
- 空白欠損値として除く
出力内容
標本1と標本2に複数の変数を指定した場合、すべての変数の組み合わせについて検定を行います。
基本統計量 | 標本1と標本2の「有効サンプルサイズ」 |
---|---|
2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定 | 累積相対度数の「最大差」と「統計量KS」からコルモゴロフ=スミルノフ検定を行なった結果を出力します。 |
2標本の比較 その他の手法
- 母平均の差の検定
- 母平均の差の検定(対応あり)
- 等分散性の検定
- 母比率の差の検定
- 母平均の差のメタ分析
- 中央値検定
- マン=ホイットニーのU検定 [Mann-Whitney U Test]
- ブルンナー=ムンツェル検定 [Brunner-Munzel Test]
- 2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定 [Two-sample Kolmogorov-Smirnov Test]
- 符号検定
- ウィルコクソンの符号付き順位検定 [Wilcoxon signed-rank Test]
ノンパラメトリック検定 その他の手法
- 中央値検定
- マン=ホイットニーのU検定 [Mann-Whitney U Test]
- ブルンナー=ムンツェル検定 [Brunner-Munzel Test]
- 2標本コルモゴロフ=スミルノフ検定 [Two-sample Kolmogorov-Smirnov Test
- 符号検定
- ウィルコクソンの符号付き順位検定 [Wilcoxon signed-rank Test]
- クラスカル=ウォリス検定と多重比較 [Kruskal-Wallis Test and multiple comparison]
- フリードマン検定 [Friedman Test]
- コクランのQ検定 [Cochran's Q Test]
- ヨンクヒール=タプストラ検定 [Jonckheere-Terpstra Test]