ヤバい経済学[増補改訂版]悪ガキ教授が世の裏側を探検する
2016/09/09
価格(定価)2,200円
出版日2007年4月27日
出版社東洋経済新報社
著者: スティーヴン・D・レヴィット, スティーヴン・J・ダブナー
翻訳: 望月 衛
単行本: 407ページ
ISBN-10: 4492313788
ISBN-13: 978-4492313787
1980年代まで増加の一途を辿ったアメリカの犯罪発生率は、1990年代を迎え一転して減少していった。減少の半分以上は妊娠中絶の権利を保証した1973年の「ロー対ウェイド判決」の効果により説明できると言ったのが、この本の著者であるシカゴ大学の経済学者、スティーブン・D・レヴィットだ。この本は、レヴィットが行った数々の実証分析を、作家でジャーナリストのスティーブン・ダウナーが協力し、経済学や統計学の素人にも分かるようドキュメンタリーに仕立てたものだ。『超ヤバい経済学』、『ヤバすぎる経済学』と続編が出るほどの人気本となっている。
レヴィットの関心は『現実の世界で人がどんなふうに動くかについて、筋の通った考え方をするということ』にあり、『そのために必要なのは、新しい見方をする、新しい理解の仕方をする、新しい測り方をする、そんなことだ』とレヴィットは言う。本書では、学校の先生がテストで行うインチキをどう見抜くかに始まり、親が赤ん坊に名前をつけることの大事さを測る研究まで、レヴィットの拘りを楽しむことでができる。本書では分析手法についての解説は無い。分析手法に関心を持ったら増補改訂版の末尾に元となった論文を記したノートがあるので参考にしてもらいたい。