偽薬のミステリー
2016/08/31
価格(定価)2,200円
出版日2005年8月
出版社紀伊国屋書店
著者: パトリック ルモワンヌ
単行本: 286ページ
言語: 日本語
ISBN-10: 4314009918
ISBN-13: 978-4314009911
新薬の治療効果を判定する際、必ずプラセボ(偽薬)との比較を行います。このとき、二重盲検法といって、薬を投与される側だけでなく投与する医師にも、新薬と偽薬のどちらなのか分からないようにします。何故このような事をするのかというと、医師が薬として処方すれば、何ら効果の無い物質であっても治療効果がしばしば現れるからです。
名医が治療すると、他の医師とまったく同じ治療をしているのに治りが良いことがあります。これも、プラセボ効果が寄与しているのかもしれません。
著者のルモワンヌは、多くの治験に参加している精神科医で、神経科学博士です。本書では、ルモワンヌ自身の経験を含め数多くの事例をあげ、プラセボ効果の正の側面に光を当てています。