著者の谷岡一郎氏は大阪商業大学学長を務められる社会学博士です。ギャンブル学の研究者としても有名な方です。

谷岡氏は、メディアに取り上げられる社会調査の結果の多くがゴミであると述べ、第1章で、実例をあげ「学者が生み出すゴミ」、「政府・官公庁が生み出すゴミ」、「社会運動グループが生み出すゴミ」、「マスコミが生み出すゴミ」に分別します。第2章で生み出されたゴミがマスコミを通じてどう拡がっていくか、第3章で研究者が何故ゴミを生み出してしまうのか、その背景や構造を解説します。第4章ではバイアス（結果の偏向）にどう対処すべきか、リサーチ・デザインのポイントを示し、第5章でリサーチ・リテラシー教育の重要性とゴミ減らしの方法を提案し、最後に「あなたのリサーチ・リテラシー」をテストして終わります。