母平均の推定 ： Confidence Interval Estimation for the Mean
概要
母集団からサンプリングしたデータのサンプルサイズ（ \(n\) ）、平均値（ \(\overline{x}\) ）、標準偏差（ \(s\) ）から、信頼度を \((100-\alpha)\%\) としたときの母集団の平均値（ \(\mu\) ）の信頼区間を推定します。
分析例ファイルのダウンロード
母平均の推定を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
「データベース形式」と「要約データ形式」のデータを計算することができます。
データベース形式
- 先頭行を変数のラベルとして扱います。
- 2行目以降を各変数の観測値として計算に用います。
- 列ごとに欠損値を除いて計算を行います。
先頭行のラベルを除いたセル範囲について、行数と列数の上限、扱えるデータの種類は次の通りです。
データサイズ（データベース形式）
- 行数2～60,000行
- 列数1～255列
データ内容（データベース形式）
- 数値○：処理可
- 文字列欠損値として除く
- 空白欠損値として除く
要約データ形式
- 先頭行を変数のラベルとして扱います。
- 2行目以降を「サンプルサイズ」、「平均値」、「標準偏差」として計算に用います。
- 欠損値がある場合は計算を行いません。
- 「サンプルサイズ」が0または負の場合は計算を行いません。
- 「標準偏差」が負の場合は計算を行いません。
2行目から4行目の要約データのセル範囲について、行数と列数の上限、扱えるデータの種類は次の通りです。
データサイズ（要約データ形式）
- 行数3行
- 列数1～255列
データ内容（要約データ形式）
- 数値○：処理可
- 文字列×：処理不可
- 空白×：処理不可
設定項目
Excelの［エクセル統計］タブから、［1標本の推定と検定］→［母平均の推定］を選択すると以下のダイアログが表示されます。
- データ入力範囲 必須
- 1 列から255 列までの実データ（量的データ）または要約データの範囲を指定します。
実データの場合、ラベル行を除いて各列に3 件以上のデータが必要です。「空白」や「文字」のデータは計算から除かれます。
要約データの場合、変数（列）ごとに、上からサンプルサイズ、平均値、標準偏差の3行にまとめられている必要があります。 - 先頭行をラベルとして使用
- 入力範囲の先頭行が変数ラベルの場合、このチェックボックスをオンにします。初期設定はオンになっています。
- データ内容 必須
- データの内容に合わせて［実データ］と［要約データ］のいずれかを選択します。
- 確率分布 必須
- ［t 分布］と［正規分布］のいずれかを選択します。
- 母集団 必須
- 母集団の種類として［無限母集団］と［有限母集団］のいずれかを選択します。［有限母集団］の場合は［サイズ］テキストボックスに母集団サイズを入力します。母集団のサイズはサンプルサイズより大きい値でなければなりません。
- 信頼度 必須
- テキストボックスに信頼区間の信頼度を90%以上99%の間で設定します。初期設定は95%です。信頼度を高くするほど信頼区間が広がります。
出力内容
| n | 有効サンプルサイズ |
|---|---|
| 不偏分散 | 分散の不偏推定値 |
| 標準偏差 | 不偏分散の平方根 |
| 標準誤差 | 標本平均の標準偏差です。標準偏差をサンプルサイズの平方根で割った値になります。 |
| 下限値 | 母平均の信頼区間の下限値 |
| 平均 | データの平均値 |
| 上限値 | 母平均の信頼区間の上限値 |
| 信頼度 | 指定した信頼度 |
| 母集団サイズ | 指定した母集団のサイズ |