ローレンツ曲線とジニ係数 : Lorenz Curve and Gini's Coefficient
概要
ローレンツ曲線とは格差の状態を視覚化するためのグラフです。ジニ係数も同時に計算します。グラフの横軸は相対累積度数、縦軸はデータの総計を1とした場合のシェア(占有率)になります。
格差が全くないとき、ローレンツ曲線は完全平等線に沿った直線になり、ジニ係数は0になります。格差が大きくなるほど完全平等線からの乖離が大きくなり、ジニ係数の値も大きくなります。ジニ係数は、グラフ全体の面積を1としたときに完全平等線とローレンツ曲線で囲まれた部分の面積を2倍にした値です。
貧富の差だけでなく、売上が一部の顧客に集中しているかどうかなど様々な場面に応用できます。複数の系列のデータからローレンツ曲線を描き、1つのグラフにまとめることもできます。
分析例ファイルのダウンロード
ローレンツ曲線とジニ係数を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
データベース形式
データサイズ範囲 | 処理対象データ | |||
---|---|---|---|---|
行数 | 列数 | 数値 | 文字列 | 空白 |
1~10,000行 | 1~100列 | ○※1 | 欠 | 欠 |
※:○…処理可、×…処理不可、欠…欠損値として除く
※1:負の数は使用不可
出力内容
【グラフ】ローレンツ曲線 | 横軸に累積相対度数、縦軸にシェアをとった折れ線グラフ |
---|---|
ジニ係数 | 完全平等線とローレンツ曲線で囲まれた面積の2倍の値です。不平等度を表す指標で、完全に均一な分布の場合に0、最も集中的な場合に1となります。 |
HHI(比率) | 各シェアの比率を2乗して合計した値です。不平等度を表す指標で、完全に均一な分布の場合に1/n※、最も集中的な場合に1となります。 |
HHI(%) | 各シェアの%を2乗して合計した値です。不平等度を表す指標で、完全に均一な分布の場合に10,000/n※、最も集中的な場合に10,000となります。 |
エントロピー | 平等度を表す指標で、最も集中的な場合に0、完全に均一な分布の場合にlog(n)※となります。小さくなるほど集中が進みます。 |
グラフ用データ | ローレンツ曲線を描くためのデータ |
※:nはデータ数もしくは階級数を示します。