乱数の生成 : Random Number Generation
概要
C++の<random>ライブラリからメルセンヌ・ツイスタ<mt19937_64>による乱数を呼び出し、特定の確率分布に従う乱数を生成します。シードを指定して乱数を発生させることも可能です。
出力可能な確率分布
確率分布 | 数式 | 説明 |
---|---|---|
標準一様分布 | ![]() |
0から1までの実数値が出力されます。パラメーターの指定は必要ありません。 |
一様分布 | ![]() |
aからbまでの実数値が出力されます。最小値aと最大値bの指定が必要です。 |
二項分布 | ![]() |
0からaまでの整数値が出力されます。パラメーターaとパラメーターbの指定が必要です。 |
ポアソン分布 | ![]() |
0から無限大までの整数値が出力されます。パラメーターaの指定が必要です。 |
標準正規分布 | ![]() |
負の無限大から正の無限大までの実数値が出力されます。パラメーターの指定は必要ありません。 |
正規分布 | ![]() |
負の無限大から正の無限大までの実数値が出力されます。パラメーターaとパラメーターbの指定が必要です。 |
指数分布 | ![]() |
0から無限大までの実数値が出力されます。パラメーターaの指定が必要です。 |
幾何分布 | ![]() |
1から無限大までの整数値が出力されます。パラメーターaの指定が必要です。 |
多変量正規分布 | ![]() |
負の無限大から正の無限大までの実数値が出力されます。共分散行列の指定が必要です。 |
分析例ファイルのダウンロード
乱数の生成を使用する際のダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
「多変量正規分布」以外の確率分布では、特定のデータを指定する必要はありません。「多変量正規分布」を選択した場合、共分散行列を指定する必要があります。
行列形式(多変量正規分布の場合のみ)
データサイズ範囲 | 処理対象データ | 行数 | 列数 | 数値 | 文字列 | 空白 |
---|---|---|---|---|
2~100行 | 2~100列 | ○ | × | × |
出力可能な乱数の行数と列数の上限は次の通りです。
出力可能なデータサイズ
- 行数1~60,000行
- 列数1~100列
設定項目
Excelの[エクセル統計]タブから、[ユーティリティ]→[乱数の生成]を選択すると以下のダイアログが表示されます。
- 分布の種類 必須
- 分布の種類として、[標準一様分布]、[一様分布]、[二項分布]、[ポアソン分布]、[標準正規分布]、[正規分布]、[指数分布]、[幾何分布]、[多変量正規分布]のいずれかを選択します。初期設定では、[標準一様分布] になっています。
- パラメーター
- 分布の種類で[一様分布]、[二項分布]、[ポアソン分布]、[正規分布]、[指数分布]、[幾何分布]を指定した場合、パラメーターを入力する必要があります。初期設定では入力は不要です。
- 共分散行列
- 分布の種類で[多変量正規分布] を指定した場合、共分散行列を入力する必要があります。初期設定では入力は不要です。
- 生成する乱数の数 必須
- 1列あたりに生成させる乱数の数を入力します。初期設定では30になっています。
- 生成する列数 必須
- 乱数を生成させる列数を入力します。初期設定では10になっています。分布の種類で[多変量正規分布] を指定した場合、この設定は不要です。
- シードを指定する
- 乱数にシードを指定したい場合、このチェックボックスをオンにします。シードを指定した場合、同じシードでは常に同じ乱数が生成されます。チェックボックスがオフの場合、疑似乱数をシードとして乱数を生成します。
出力内容
設定項目 | ダイアログ上で設定した内容(確率分布の種類やパラメーター、出力する乱数の行数と列数、シード)が出力されます。 |
---|---|
平均と分散の理論値 | 指定した確率分布の平均値と分散の理論値が出力されます。 |
記述統計量 | 生成した乱数について各列ごとの平均値と分散が出力されます。 |
生成した乱数 | ダイアログ上で指定した「生成する乱数の数」×「生成する列数」個の乱数が出力されます。 |