- 数学ノート
- 統計学で使う数学
積分の使用例
統計を学ぶ際、次のような場合に積分を計算することがあります。 いくつかの関数を例に、実際に計算した例を紹介します。
確率を計算する
例題:次の分布に従う確率変数について、を求めてみましょう。
のグラフは次の通りです。
解答例
を0.5から2まで積分した値が答えです。
期待値を計算する
例題:次の分布に従う確率変数について、を求めてみましょう。
のグラフは次の通りです。
解答例
を0から2まで積分した値が答えです。
分散を計算する
例題:次の分布に従う確率変数について、を求めてみましょう。
のグラフは前問と同じで、次の通りです。
解答例
を0から2まで積分した値が答えです。直前の例題より、とわかっているため、を計算すればよいことがわかります。
このままだと計算しにくいので、少し変形しましょう。
中央値を計算する
例題:次の分布に従う確率変数について、中央値を求めてみましょう。
のグラフは次の通りです。
解答例
の累積確率が0.5となる点を求めます。まずは、を計算します。
F(x)のグラフは次のようになります。
中央値はとなる点です。グラフ上で図示すると、赤い線とx軸が交わる点です。
上で求めたを代入すると、次の2次方程式となります。
解が2つ出てきましたが、Xはを満たす必要があります。このことから、は9より小さいため不適であり、中央値はであることがわかります。