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  • Step1. 初級編
  • 18. 母平均の点推定

18-4. 標本分散と不偏分散

母平均点推定を行うと、「不偏分散」が出力されます。6-1章で既に学んだ分散(標本分散)とのちがいに触れながら不偏分散について説明します。

図1

■標本分散

得られたデータの平均を \overline{x} 、個々のデータをx_{i} (i=1, 2, \cdots, n)サンプルサイズをnとすると、標本分散\widehat{\sigma} ^{2}は、次の式から求められます。

 \displaystyle \widehat{\sigma} ^{2}=\frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n}(x_{i}- \overline{x})^{2}

ただし、標本分散は一致推定量ではあるものの不偏推定量ではありません。つまり、nが十分に大きくない場合には標本分散の期待値は母分散に一致せず、母分散より小さくなります。

■不偏分散

標本分散にかわり、標本分散の期待値が母分散に一致するように標本分散の算出式にn/(n-1)をかけたものが不偏分散の算出式となります。したがって、不偏分散は一致性と不偏性をもつ推定量です。不偏分散は一般的にs^{2}と書き、次の式から算出します。

 \displaystyle s^{2}=  \displaystyle \frac{n}{n-1}  \times \displaystyle \frac{1}{n} \sum_{i=1}^{n}(x_{i}- \overline{x})^{2} =\frac{1}{n-1} \sum_{i=1}^{n}(x_{i}- \overline{x})^{2}

無作為に抽出された10都道府県の合計スクリーン数のデータから不偏分散を求めてみます。

No. 都道府県 全スクリーン数
1 兵庫 126
2 大阪 224
3 奈良 34
4 岩手 25
5 千葉 199
6 茨城 89
7 福岡 178
8 山梨 14
9 滋賀 38
10 鳥取 11

不偏分散の式にあてはめると

     \begin{eqnarray*} \displaystyle s^{2}&=&\frac{1}{n-1} \sum_{i=1}^{n}(x_{i}- \overline{x})^{2}  \\ &=&\frac{1}{10-1}×\left\{(126-93.8)^{2}+(224-93.8)^{2}+\cdots+(11-93.8)^{2}\right\} \\ &=&6757.3 \end{eqnarray*}

となります。

18. 母平均の点推定

事前に読むと理解が深まる- 学習内容が難しかった方に -