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  • Step1. 基礎編
  • 8. さまざまな事象

8-1. 事象とは

コインを投げたりさいころを投げたりするように、その結果が予想通りになるかどうか実験や観察を行い試すことを「試行」と言います。そして、試行によって起こった結果を「事象」と言います。

例えばさいころを投げたときに4の目が出たとき、さいころを1回投げたことが「試行」であり、4の目が出たことが「事象」となります。この結果は、「4の目が出る事象」という言い方をすることもできます。

図2

さいころを投げたときに出る目は、「1, 2, 3, 4, 5, 6」の6個です。したがって、それぞれの事象は

  • 1の目が出る事象
  • 2の目が出る事象
  • 3の目が出る事象
  • 4の目が出る事象
  • 5の目が出る事象
  • 6の目が出る事象

となります。

図7

この「さいころを1回投げる」試行について、起こりうる全ての事象をまとめたものを「全事象」といいます。全事象は\Omega(オメガ)やUで表されます。また、各事象は得られうる値だけを使って表します。「さいころを1回投げる」試行の場合、次のように表すことができます。

 \Omega = \{ 1,2,3,4,5,6 \}

全事象\Omegaの{ }の中の「1」は、「さいころを1回投げたときに1が出る」事象を表しています。

事象と同じ単元で出てくるものに「集合」があります。集合とは、複数の要素(例えば数字、事柄、現象など)を集めたものです。例えば、さいころの出る目が偶数である事象の集合をGとすると、G= \{2, 4, 6 \}と表せます。

図8

集合Gは、「2, 4, 6の3つの目うちどれかが出る」事象を表すので、「2の目が出る」事象、「4の目が出る」事象、「6の目が出る」事象というように事象を分解できます。このように、分解が可能な事象を「複合事象」と言い、これ以上分解することのできない事象を「根元(こんげん)事象」と言います。

この例では、

  • 根元事象:「2の目が出る」事象、「4の目が出る」事象、「6の目が出る」事象
  • 複合事象:集合G

となります。

8. さまざまな事象


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