- Step1. 基礎編
- 5. データの集計と表現
5-6. 三角グラフ
三角グラフは、3つの要素で構成されるデータにおいて、その構成比を表す際に用いられるグラフです。グラフにプロットされたデータの点から三角形の各辺と平行な直線を引いたとき、辺との交点の値が3要素の構成比を表します。
例題:
次のクロス集計表は世界の主な国の産業別人口構成(%)を、「第1次産業」、「第2次産業」、「第3次産業」ごとにまとめたものです。このデータを使って三角グラフを描いてみます。
国名 | 第1次産業 | 第2次産業 | 第3次産業 |
---|---|---|---|
日本 | 3.8 | 24.9 | 70.0 |
インド | 47.2 | 24.7 | 28.1 |
中国 | 33.6 | 30.3 | 36.1 |
イギリス | 1.1 | 18.7 | 79.3 |
アメリカ | 1.5 | 18.3 | 80.2 |
メキシコ | 13.6 | 23.8 | 62.0 |
注)総数には分類不能の職業・失業者・新規求職者・軍人を含む。これらは、第一次産業、第二次産業、第三次産業のいずれにも分類することはできないので、構成比の合計は100%にならない。
まず、三角グラフの外枠を作ります。3つの要素があるので、それぞれの要素を三角形の各頂点に配置します。このグラフでは、三角形の上側の頂点を「第1次産業」、左下の頂点を「第2次産業」、右下の頂点を「第3次産業」としています。
三角グラフの頂点にはそれぞれ対応する軸があります。「第一次産業(三角形の上側頂点)」は左側の青線で囲んだ辺、「第二次産業(三角形の左下頂点)」は下側の緑線で囲んだ辺、「第三次産業(三角形の右下頂点)」は右側の赤線で囲んだ辺が軸となります。
最後に、各データをグラフ上にプロットします。ここでは「インド」のデータを用いてプロットする位置を説明します。「インド」のデータは第一次産業が「47.2%」、第二次産業が「24.7%」、第三次産業が「28.1%」です。
国名 | 第1次産業 | 第2次産業 | 第3次産業 |
---|---|---|---|
日本 | 3.8 | 24.9 | 70.0 |
インド | 47.2 | 24.7 | 28.1 |
中国 | 33.6 | 30.3 | 36.1 |
イギリス | 1.1 | 18.7 | 79.3 |
アメリカ | 1.5 | 18.3 | 80.2 |
メキシコ | 13.6 | 23.8 | 62.0 |
次に示す3つの直線の交点が、インドのプロットとなります。
- 第一次産業の割合を示す左側の軸の「47.2」を通る直線を、底辺と平行に引く(青破線)
- 第二次産業の割合を示す下の軸の「24.7」を通る直線を、右辺と平行に引く(緑破線)
- 第三次産業の割合を示す右側の軸の「28.1」を通る直線を、左辺と平行に引く(赤破線)
同じようにして、他のデータも三角グラフ上にプロットすると三角グラフは完成です。
三角グラフは「グラフにプロットされたデータの点から三角形の各辺に向かって垂線を引いたときに、各辺との交点がそれぞれの構成比を表す」というグラフですが、エクセル統計ではデータの値が読み取りやすいように、三角形の各辺の平行線を利用した描き方になっています。三角グラフではいずれか一方の描き方が採用され、どちらの描き方でも問題ありません。
5. データの集計と表現
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5-3. クロス集計表
- 統計解析事例
クロス集計表の作成と分析