BellCurve 統計WEB

  • Step1. 基礎編
  • 3. さまざまな代表値

3-5. 歪度と尖度

■歪度(わいど)

分布が正規分布からどれだけ歪んでいるかを表す統計量で、左右対称性を示す指標のことです。サンプルサイズをn、各データx_i (i\colon 1, 2, \cdots, n)の平均値を\overline{x}、標準偏差をsとすると歪度は次の式から求められます。

 \displaystyle \frac{n}{(n - 1)(n - 2)} \sum_{i = 1}^n \left(\frac{x_i - \overline{x}}{s}\right)^3

「右裾が長い」もしくは「右に歪んだ」もしくは「左に偏った」分布のときには正の値を、「左裾が長い」もしくは「左に歪んだ」もしくは「右に偏った」分布のときには負の値をとります。左右対称の分布(例えば正規分布)の場合には0になります。

例えば、3-2章で用いた生徒の身長のデータから歪度を算出すると次のようになります(※この図に示した歪度は、すべてのデータが階級値をとった場合の値です)。

■尖度(せんど)

分布が正規分布からどれだけ尖っているかを表す統計量で、山の尖り度と裾の広がり度を示します。サンプルサイズをn、各データx_i (i\colon 1, 2, \cdots, n)の平均値を\overline{x}、標準偏差をsとすると尖度は次の式から求められます。

 \displaystyle \frac{n(n+1)}{(n-1)(n-2)(n-3)} \displaystyle \sum_{i = 1}^n \frac{(x_i - \overline{x})^4}{s^4} - \frac{3(n-1)^2}{(n-2)(n-3)}

正規分布より尖った分布(データが平均付近に集中し、分布の裾が重い)のときには正の値を、正規分布より扁平な分布(データが平均付近から散らばり、分布の裾が軽い)のときには負の値をとります。正規分布の場合には0になります。

例えば、3-2章で用いた生徒の身長のデータ(一部改変)から尖度を算出すると次のようになります(※この図に示した尖度は、すべてのデータが階級値をとった場合の値です)。


尖度には2つの定義があります。この章で説明した「0を基準とする」定義のほか、「3を基準とする」定義があります(詳しくはこちら)。

3. さまざまな代表値


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