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  • 22. 母分散の区間推定

練習問題(22. 母分散の区間推定)

以下の問題でカイ二乗分布表が必要な場合、ページ下部の表を用いてよい。

1

次の母分散の区間推定、およびカイ二乗分布についての記述のうち、正しいものを選べ。

  1. 母分散の区間推定で用いる分布は標準正規分布である。
  2. 自由度が大きくなるにつれてカイ二乗分布は正規分布に近づく。
  3. カイ二乗分布表を読み取る際には、自由度が2つ必要である。
  4. カイ二乗分布は左右対称である。

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  1. ×:母分散の区間推定で用いる分布はカイ二乗分布です。
  2. ◯:正しいです。自由度が大きくなると、カイ二乗分布は正規分布に近づきます。ただし、近づき方はとてもゆっくりしています。
  3. ×:カイ二乗分布を読む際に必要なのは1つの自由度のみです。2つの自由度が必要なのはF分布です。
  4. ×:カイ二乗分布は正規分布やt分布と異なり左右対称ではありません。

2

ある会社で残業時間を集計することになった。社内からランダムに選ばれた15人の残業時間を計算すると、1日あたりの平均残業時間は2.3時間(不偏分散0.3)であった。このとき、母分散の95%信頼区間を求める式として正しいものはどれか。ただし、残業時間の分布は正規分布に従うものとします。

  1.  \displaystyle \frac{14 \times s^{2}}{\chi_{0.025}^{2}(14)} \leq \sigma^{2} \leq \frac{14 \times s^{2}}{\chi_{0.975}^{2}(14)}
  2.  \displaystyle \frac{15 \times s^{2}}{\chi_{0.975}^{2}(14)} \leq \sigma^{2} \leq \frac{15 \times s^{2}}{\chi_{0.025}^{2}(14)}
  3.  \displaystyle \frac{14 \times s^{2}}{\chi_{0.975}^{2}(15)} \leq \sigma^{2} \leq \frac{14 \times s^{2}}{\chi_{0.025}^{2}(15)}
  4.  \displaystyle \frac{15 \times s^{2}}{\chi_{0.025}^{2}(15)} \leq \sigma^{2} \leq \frac{15 \times s^{2}}{\chi_{0.975}^{2}(15)}

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95%信頼区間は下の式から求めます。ただし、nはサンプルサイズを、s^{2}は標本から得られた不偏分散を、\alpha(=100\alpha%)は信頼係数を表します。したがって正しい式は「1」となります。

 \displaystyle \frac{(n-1)s^{2}}{\chi_{\alpha/2}^{2}(n-1)} \leq \sigma^{2} \leq \frac{(n-1)s^{2}}{\chi_{1-\alpha/2}^{2}(n-1)}

3

あるメーカーが生産している自動車Aの10台の燃費を計測したところ、その不偏分散は3.29{km}^2であった。この自動車Aの燃費の母分散の95%信頼区間を求めよ。

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10台の自動車からのデータであるので、自由度9のカイ二乗分布を用います。自由度9のカイ二乗分布の上側97.5%点と2.5%点の値はそれぞれ2.70、19.02であることから、母分散の信頼区間は下記のようにして求められます。

 \displaystyle \frac{1}{2.70} \geq \frac{\sigma^{2}}{(n-1)s^{2}} \geq \frac{1}{19.02}
 \displaystyle \frac{9 \times 3.29}{19.02} \leq \sigma^{2} \leq \frac{9 \times 3.29}{2.70}
 1.56 \leq \sigma^{2} \leq 10.97

4

男性9人をランダムに選び、40秒間での腕立て伏せの回数を記録した。男性の腕立て伏せの回数の母分散の90%信頼区間を求めよ。

No. 記録
1 24
2 28
3 22
4 31
5 28
6 25
7 27
8 26
9 25

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不偏分散を求めると6.94となります。9人からのデータであるので、自由度8のカイ二乗分布を用います。90%信頼区間を求める問題であるため、5%点と95%点の値が必要となることに注意してください。自由度8のカイ二乗分布の上側95%点と5%点の値はそれぞれ2.73、15.51であることから、母分散の信頼区間は下記のようにして求められます。

 \displaystyle \frac{8 \times 6.94}{15.51} \leq \sigma^{2} \leq \frac{8 \times 6.94}{2.73}
 3.58 \leq \sigma^{2} \leq 20.32

5

ランダムに選んだ男性5人の身長を測定したところ、次のようなデータが得られた。男性の身長の母分散の95%信頼区間を求めよ。

No. 身長[cm]
1 175.8
2 171.9
3 172.7
4 170.3
5 180.2

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不偏分散を求めると15.33となります。5人からのデータであるので、自由度4のカイ二乗分布を用います。自由度4のカイ二乗分布の上側97.5%点と2.5%点の値はそれぞれ0.48、11.14であることから、母分散の信頼区間は下記のようにして求められます。

 \displaystyle \frac{4 \times 15.33}{11.14} \leq \sigma^{2} \leq \frac{4 \times 15.33}{0.48}
 5.50 \leq \sigma^{2} \leq 127.75

カイ二乗分布表

α
\nu 0.99 0.975 0.95 0.90 0.10 0.05 0.025 0.01
1 0.00 0.00 0.00 0.02 2.71 3.84 5.02 6.64
2 0.02 0.05 0.10 0.21 4.61 5.99 7.38 9.21
3 0.12 0.22 0.35 0.58 6.25 7.82 9.35 11.35
4 0.30 0.48 0.71 1.06 7.78 9.49 11.14 13.28
5 0.55 0.83 1.15 1.61 9.24 11.07 12.83 15.09
6 0.87 1.24 1.64 2.20 10.65 12.59 14.45 16.81
7 1.24 1.69 2.17 2.83 12.02 14.07 16.01 18.48
8 1.65 2.18 2.73 3.49 13.36 15.51 17.54 20.09
9 2.09 2.70 3.33 4.17 14.68 16.92 19.02 21.67
10 2.56 3.25 3.94 4.87 15.99 18.31 20.48 23.21

22. 母分散の区間推定