- Step0. 初級編
- 7. データの相関
7-1. バブルチャートを作ってみよう
金木犀の香りがふわふわと漂う10月―――年に一度の運動会の日です。ねこ第1小学校の猫たちは皆はちまきを巻いて、今か今かと始まりの合図を待っています。普段は仲良しな1年生100匹も、20匹ずつ5つのチームに分かれてそれぞれのチームのはちまきをギュッと結んでいます。
次の表は、「玉入れ」に出場する1年生が9月に行った体力テストの結果をまとめたものです。ここに示されている値は、各チームに属するそれぞれ20匹の猫たちの点数の平均値です。
チーム | ボール投げ | 50m走 | 高跳び |
---|---|---|---|
赤組 | 3.5 | 4 | 8 |
青組 | 7.5 | 4 | 4 |
黄組 | 6 | 7 | 6.5 |
緑組 | 4 | 7.5 | 4.5 |
白組 | 5 | 5 | 5 |
このように3種類のデータを含んでいる表は「バブルチャート」を使って可視化するのがおすすめです。バブルチャートとは、x軸(横軸)で1つ目のデータを、y軸(縦軸)で2つ目のデータを、そして点(バブル)の大きさで3つ目のデータを表します。上の表をバブルチャートにすると次のようになります。
横軸がボール投げの点数の平均点を、縦軸が50m走の点数の平均点を表します。グラフ中のバブルの大きさが高跳びの点数の平均点を表します。
このグラフを見ると、青組はボール投げの平均得点が高いチームであることが分かります。緑組は50m走の平均得点が高いチームであることが分かります。バブルの大きさから、赤組は高跳びの平均得点が高いチームであることが分かります。さらに、黄組は3つの種目の平均得点がいずれも高めのチームであることも分かります。
別の例を見てみます。次の表は運動会の各競技に参加した猫たちの総数とその競技時間、および怪我をしてしまった猫の数をまとめたものです。
競技 | 参加匹数 | 競技時間(分) | 怪我した猫(匹) |
---|---|---|---|
玉入れ | 100 | 20 | 4 |
綱引き | 150 | 30 | 8 |
リレー | 50 | 15 | 1 |
毛糸玉ころがし | 75 | 25 | 5 |
にぼし食い競走 | 60 | 30 | 5 |
ムカデ競争 | 125 | 35 | 9 |
騎馬戦 | 200 | 40 | 15 |
この表を使ってバブルチャートを作ると次のようになります。横軸が各競技に参加した猫たちの総数、縦軸がその競技時間、バブルの大きさが怪我をしてしまった猫の数を表しています。
このグラフを見ると、参加匹数の多い競技ほど競技時間が長く、また怪我をした猫の数も多い傾向があるということが分かります。