スピアマン―ブラウンの公式

同一の特性について測定するn個の平行テストがあるとき、全平行テストによる合計得点の信頼性係数\rho_{s}は次のスピアマンーブラウンの公式を用いて計算することができる。なお、\rho_xは各テストの信頼性係数を表す。

 \rho_s=\displaystyle \frac{n \rho_x}{1+(n-1)\rho_x}

折半法

複数の項目からなる心理尺度があるときに、1回の測定結果から心理尺度の信頼性係数を求める方法の1つ。

項目を奇数番と偶数番の2群に分け、それぞれの群で総得点を求める。2つの総得点間の相関係数rをスピアマンーブラウンの修正公式にあてはめると折半法による信頼性係数が得られる。

 \rho=\displaystyle \frac{2r}{1+r}

スタージェスの公式

度数分布表やヒストグラムを作成するときに階級の数を決定する目安を得られる公式。nをサンプルサイズ、kを階級数とすると、次のように計算することができる。階級の幅は、データの最小値から最大値をkで割り求める。

 k=\log_2 N+1

推測統計学

統計学の分野のうち、実験や観察、調査などの統計的データをもとにして、母集団について確率的に推測することを目的とする分野。推計統計学とも呼ばれる。

心理尺度

心理学的な構成概念を測定する尺度のこと。

人口統計的変数

アンケート調査などにおいて、性別・年齢・職業・家族構成など調査対象者の社会的な特性を表すもの。

信頼性係数

心理測定やテストの信頼性を表す指標で、どの程度再現性を持っているか評価する際に用いる。クロンバックのα係数など複数の信頼性係数がある。

Xが心理尺度による測定値、Tがその真値、Eは誤差であるとすると、これらの関係は次のように表される。

 X=T+E

このとき、それらの測定値の分散は次のように表される

 \sigma_X^2 = \sigma_T^2 + \sigma_E^2

信頼性係数\rhoは以下の式により定義される。信頼性係数は全体の得点の分散に占める真値の分散の割合と言える。

 \rho=\displaystyle \frac{\sigma_T^2}{\sigma_X^2}=1-\displaystyle \frac{\sigma_E^2}{\sigma_X^2}

信頼性

心理測定やテストにおいて、測定誤差の影響の大きさを表す指標のこと。心理測定の結果は、測定した時期、状況、質問紙の構成などに少なからず影響を受ける。これらの影響が少なく、安定性や一貫性が高い測定ほど信頼性が高いといえる。

助成想起

自由回答の回答方法のひとつで、対象者にブランドなど特定の対象を想起してもらうときに、記憶の再生を助ける手掛りを与えて回答してもらう方法。対象をリストなどの選択候補として呈示し知っているものを答えてもらう形式がこれにあたる。

純粋想起

自由回答の方法のひとつで、「あなたが知っている製品の名前を書いてください」などのように、記憶を再生してもらうときに何のヒントも与えないで、対象者に知っているブランド名などを思い出して回答してもらう方法。非助成想起ともいう。