恒常和法

調査や実験などで持ち点を決めて対象者に与え、選択肢に持ち点を配分してもらう方法。定数配分法ともいう。チップゲームも恒常和法の1種である。

コードブック

アンケート回答の集計において、回答の入力順や、各質問についてどのようなコードを用いるか整理したもの。

コーディング

コンピューターを利用してアンケートなどの回答を集計するために、回答を分類して番号や記号などを用いた分類コードをつけること。

通常、選択肢を選択して回答する質問では、選択肢にあらかじめ番号をつけておく。これをプリコードという。一方、回収後に結果を見て分類を決め分類コードを振っていくことをアフター・コーディングという。

傾向スコア

群間比較において、各個体が群に割り当てられる確率。各個体の共変量よりロジスティック回帰分析やプロビット回帰分析を用いて算出する。ケースコントロール研究でのマッチング、共変量調整、欠測データの解析などで用いられる。

キャリーオーバー

質問紙調査において、前の質問内容が後の質問の回答に影響を与えること。

逆転項目

リッカート法による心理尺度を構成する質問群の中で、他の質問項目とは測定の向きが逆になっている質問のこと。たとえば次の4つの質問群が「自己抑圧性」を測る質問群だとすると(2)の質問が逆転項目となる。

  1. 引っ込み思案である。
  2. 積極的に自分の意見を述べる。 (逆転項目)
  3. いつも目立たないようにしている。
  4. 誰からも嫌われたくない。

クロンバックのα係数を求めて尺度の信頼性を評価する場合は、逆転項目の質問に対する点数は反転させる(上記の例なら7→1、6→2 ・・・1→7とする)必要がある。

基準関連妥当性

テストや心理測定によって得られた値が、外部基準と高い相関を持つかどうかを指す指標。例えば上司として能力検査であれば、部下や同僚による外部評価、業績などが外部基準となる。能力検査の得点と外部基準の相関が低ければ検査の妥当性は低いということになる。

基準関連妥当性は、同時期に行われた外部評価や類似のテストとの相関を見る併存的妥当性(concurrent validity)と、業績などのように後になって分かるような基準との相関を見る予測的妥当性(predictive validity)に区分される。

機縁法

非確率抽出法の1つ。知人の紹介に頼って標本を集める方法。縁故法、紹介法ともいう。特に紹介をつないでいく方法を雪だるま法(snow-ball sampling)という。

完全順位法

複数の選択肢を呈示し、選択肢のすべてに順位を付ける質問の方法。選択肢の数が多くなると順位づけが困難になり回答者の負担が増すので、そのような場合は一部順位法を用いる。