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  • Step1. 基礎編
  • 11. 確率変数と確率分布

11-2. 離散型確率分布と確率質量関数


確率変数には、「離散型」と「連続型」の2種類があります。この章では離散型確率変数について説明します。

■離散型確率変数

離散型変数はとびとびの値をとる変数のことで、隣り合う数字の間には値が存在しないものを指します。離散型変数には、さいころの出る目や人数などが含まれます。例えば、さいころの3の目の次は4であり、その間に3.2や3.5といった数値は存在しません。

図1

次の表で示すように、離散型変数Xの取りうる値(x_1, x_2, \cdots)それぞれに対応する確率pが存在する場合、この変数を「離散型確率変数」といいます。

Xx_1x_2・・・x_{n-1}x_n
P(X)p_1p_2・・・p_{n-1}p_n

■離散型確率分布

確率変数が離散型である場合の確率分布を「離散型確率分布」、あるいは「離散型分布」といいます。次の図は離散型確率分布のイメージを表したものです。横軸は確率変数Xを、縦軸はXの確率であるP(X)を表します。

図2

■確率質量関数

離散型確率変数Xがある値xをとる確率を関数f(x)とした場合、f(x)は「確率質量関数」と呼ばれます。f(x)を使うと、X=x(ある値x)となる確率は次のように表すことができます。

 f(x)=P(X=x)

確率の約束の1つとして、「全事象が起こる確率は1である」ことは9‐1章で既に学びました。このことは、離散型確率分布では次のように表すことができます。

 \displaystyle \sum_{i=1}^n P(X=x_i)= P(X=x_1) + P(X=x_2) + \cdots +P(X=x_n)=1

図3

さいころを1回投げる場合を例にとります。確率変数Xをさいころの出る目をx_i \hspace{3mm}(i=1, 2, 3, 4, 5, 6)とすると、すべてのx_iについてP(X=x_i)\displaystyle = \frac{1}{6}であることから、これらの確率の総和は次のように「1」と計算できます。

 \vspace{3mm}\displaystyle \sum_{i=1}^6 P(X=x_i) \\ \vspace{3mm}= P(X=1) + P(X=2) + P(X=3)+P(X=4)+P(X=5)+P(X=6) \\ \vspace{3mm} =  \displaystyle \frac{1}{6} +\displaystyle \frac{1}{6} +\displaystyle \frac{1}{6} +\displaystyle \frac{1}{6} +\displaystyle \frac{1}{6} +\displaystyle \frac{1}{6} \\ \vspace{3mm} = 1

図4


11. 確率変数と確率分布

事前に読むと理解が深まる- 学習内容が難しかった方に -


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