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  • Step1. 基礎編
  • 8. さまざまな事象

8-3. 余事象・空事象・排反事象


■余事象(よじしょう)

余事象とは「“ある場合”以外」の事象のことです。さいころを投げる試行の場合、偶数の目が出る事象をAとした場合、余事象は「奇数の目が出る」、あるいは「1, 3, 5のどれかが出る事象」となります。

余事象・空事象・排反事象1

事象Aの余事象はAの右肩に小さくアルファベットのcを書き、「A^c」と表記します。これはcomplementary(補足的な)という単語の頭文字からきています。先程の例で、事象Aが「偶数の目が出る」であった場合、事象A^cは「1, 3, 5の目が出る(2, 4, 6以外の奇数の目が出る)」となります。

事象と余事象をベン図で表すと次のようになります。事象Aとその余事象A^cを足した事象は、全事象\Omegaになります。

 A+A^c=\Omega

余事象・空事象・排反事象2

■空事象(くうじしょう)

空事象とは「存在しない」事象のことです。さいころで「7の目が出る事象」や「偶数でも奇数でもない目が出る事象」は存在しない事象であるため空事象です。空事象は\phi(ファイ)で表します。

■排反事象(はいはんじしょう)

排反事象とは「同時に起こらない」事象のことです。さいころで「偶数の目が出る事象」と「奇数の目が出る事象」は同時に起こらない事象であるため、これらは排反事象です。

余事象・空事象・排反事象3

言い換えると、事象Aと事象Bを同時に満たす事象が空事象\phiになる場合、事象Aと事象Bは互いに排反事象といえます。



【コラム】余事象の書き方

事象Aの余事象はAの右肩に小さくアルファベットのcをつけて「A^c」と表記しますが、「\overline{A}」と書く場合もあります。高校の教科書では「\overline{A}」と表されています。統計学では平均値を「\overline{x}」というように表現することが多いため、区別のために統計学の時間では余事象はcを使って表します。


8. さまざまな事象


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